「ママがだいすきで、ママが嫌い。」

目の前のこと ページ36

新しいクラスはとてもとても面白い。なおちゃんとは当然の様に離されてしまったが新しいとてもとてもも面白い友達が出来た。

最初こそ不安で眉毛が垂れ下がってしまっていた私だったが、職業体験で同じだったピーナッツ頭の森谷星徒が斜め後ろにいて死ぬほど面白くてあの時事業所が一緒じゃなかったらどうなってたかと思うと身震いする。後ろの席はつーちゃん、横の席は森なんとかさん。横の席の人も静かだが暗くはない。面白い事には笑う系の人だ。現状の初期の班に女子1人だが、なんの心細さも違和感も感じない。面白いから。それに一緒に行動する人もはやくも固定された。いやぁ幸せな事に。小学校と地区が同じであった丸本香夜(かやの)と中1の時一緒だった林沙雪(さゆ)だ。もう面白い面白い。今日も私がふざけて言ったこと、した事にめちゃくちゃ笑ってくれた。私は自分をいい意味で、笑ってくれる人が大好きなのだ。

余談はここまでにしておいて、本題は今日の1日の終わりの事だった。先生が誰か優しい人ー！黒板消してくれん？と言った時、偶然黒板の近くに私が居て近くにあった黒板消しを取ろうとした時、同じく1メートルだけ横にいた茶荻信政とばっちりと目があった。茶荻も黒板消しを取ろうとしていてお互いえ？どうする？行く？みたいな目の合図をしあった結果茶荻が違うとこにある黒板消しを取りに行って二人で消した。途中、私の為に黒板の位置を低くしてくれた事にそん時はありがとうと返したが、後から考えるとめちゃくちゃかっこええやんけ。と思って部活中一人で舞い上がった。実は2年の時もクラスが一緒でめちゃくちゃ初期に両想いになった事がある。本人から告られた訳ではないから本当かはわからないがアピールがひしひしと伝わってきた。ほぼ確定だったと思う。が、でも私は押されたら引く、引かれたら押してしまうたちなので上手くはいかなかったのだが。このままだと私はただの勘違い野郎になってしまう。でも茶荻はどうでもいい女子にそんな事をするたちだったろうかと考えてしまったりもする。

今日身体測定で体育館専用の靴を忘れて行ってるのを見つけてついでに持ってきてあげた時冗談であーありがとうございますて言いながら頭下げられたから私も下げといた。どうでもいい女子にそんな…とまた考えてしまう。しかし2度同じ人を好きになるというのはあまりに勝手で自己中なのかもしれない。ご飯がもうすぐ始まるので、考えるのを置いておくことにした。

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