邂逅 ページ13
「おじいちゃんに…?」
言われてみればそうか。
確か、祖父は戦後生まれだと父さんが話してたな。
『写真でしか見た事がないだろ?
私と出会う前の彼を見たい。君はどうだ?』
「会ってみたい…けど…。」
『けど?』
「でも、大丈夫か?邂逅した事で歴史が変わったりしない?」
バタフライエフェクトと言う言葉が存在するから、正直怖い。
ただでさえ、タイムスリップしてるのに、何が起こるか分からない。
『周りから我々の姿は見えていないから問題ない。それに、余程の干渉がなければ、歴史は変わる事は…ない。』
「…まるで、変わってしまった事があるように言い方だな?」
『我々は別の時空に向かう事があるんだ。勿論、最悪の場合も備えている。』
「最悪の場合って…?」
『それは…君には言えない。』
光の巨人の表情は見えないが、悲しんでいる事だけは分かった。
恐らく、歴史が変わらないと言う事は、その歴史をなかった事にするのではないかと考える。
翻弄されるのは、常に弱者(人間)という事か。
祖父が過去を話したがらない理由って、まさか…
『それで、どうする?祖父に会いたいか?』
「…そうね。尚更知りたくなった。」
「ここまで来たんだ。後戻りは出来ない。連れて行ってくれ!」
『その答えが聞きたかった!』
光の巨人が手を差しのべる。
私は応えるように、その手を掴んだ途端、眩い光に包まれた。
私はその光に身を委ねた。
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リウト(プロフ) - 話が面白くて、今か今かと続きを待ってて、 これからの展開を楽しみにしてます!!主さん本当に神です‥! (2023年1月8日 15時) (レス) id: 7c8ed141d6 (このIDを非表示/違反報告)
やみえゆ - つづき楽しみにしてます! (2022年8月18日 2時) (レス) id: c9f0d86674 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:NonoA | 作成日時:2022年2月6日 21時