2人の日々【wt】 (ページ9)

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携帯の通知が鳴った

「？誰だろ…！！」

見てみれば、それは待たせているはずの彼女だった。どこでやってるの？って、プリント始める前にやらされる内容は伝えてある。

「僕の教室だよ、っと…来てくれるのかな～」

文を送り、既読がついてから彼女の返信はない。うーん進めるか……ペンを再び持って字を書き始める

そうして数分。ｶﾞﾗｯ教室のドアが開き、顔を見あげれば、そこにはAの姿が

「やほ、来ちゃった」
「あと少しだから！！隣座って待ってて！」

彼女を見たら、無かったはずのやる気が沸いたのは不思議だなあ

今まででもないぐらい頑張って手を動かしてプリントを終わらせる。彼女はそんな僕をニコニコして見ているけれど

「…お、終わった……」
「おつかれさま、ぶるーく」

「じゃ、そろそろ帰ろうか」
「だね、待たせちゃってごめんね？」
「いいよ、その代わり帰りに中華まんね！」
「えっ！」

彼女がそう言ったのでお互い荷物を持って立ち上がる。まさかの奢り発言にビックリしてしまったけど、だいぶ待たせちゃったし、いいか…と彼女に甘い僕はすぐになってしまった

「しかたないな～」
「え、いいの？」
「大分待たせちゃったしね、とくべつ！」
「やった～！ありがとう、ぶるーく」

ニコッと笑う彼女は赤に染った夕焼け空でも眩しいぐらいに輝いて見えた

特別で、幸せな僕らの日常