アイツと私の関係【赤】

24 ＊ ページ25

目の前で楽しそうに笑うふたり。








牧田「重岡さんって面白いですね！」


重岡「ははっ、なんやねん。」









そんなふたりを見ながら、何杯目かわからないお酒をぐびぐびと飲む私。




…やっぱり来なきゃよかったかも、

なんて後悔してももう遅い。









小瀧「Aさん、」









「はあ、」


とついたため息と同時に聞こえた私を呼ぶ声。









「…あ、ごめん小瀧くん！」









こっちから誘ったくせに隣の席でため息つくとかほんと最悪だ自分、



と申し訳ない気持ちでいっぱい





なんだけど、


聞こえてきたのは小瀧くんの

「ははっ、」という笑い声。









小瀧「さっきから謝ってばっかりですよ、Aさん。」


「えっ、と…ごめん。」


小瀧「あ、また謝った。」









小瀧くんの笑顔はなんだか子犬みたいでやっぱりイケメン、

というか




なんだか撫でたくなる…









小瀧「え？」


「え？…わっ、ごめん！」









お酒が回ってるせいか、


ほとんど無意識で小瀧くんの頭に伸びてしまった私の手。








「あの、ほんとごめん！つい、」


小瀧「ふふっ、いーですよ。」









「もっと撫でてくれても」


そう言って頭をぐいっと、私に出す小瀧くん。









「酔ってる？」


小瀧「Aさんこそ。」









そんな彼に意識がいってたせい。





重岡がこっちを見てることなんて、気づかなかった。

25 ＊→←23 ＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す