恋するしらす【白布賢二郎】

35：席替え ページ35

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「 突然だけど席替えしようか 」





朝のSHR

担任が小さな箱を持って来てそう言った









ちょっと待ってよ！

前日にでも言ってくれたら近くの神社にお祈りに行ったのに！！


担任唐突すぎ！アンビリーバボー！









『 ああ神様…！存在するのであれば賢二郎くんの隣の席にして下さい！！ 』




眩しく光る太陽に向かって祈ってみる
こういう時は神頼みしか無いからね！！









「 じゃー、出席番号順に来い 」




ぞろぞろと教卓に集まる皆

喜ぶ声が聞こえれば悲しむ声も聞こえてくる









「 次、白州 」




うわ、私の番だ…
深呼吸をして大きく息を吐く、クジの入った箱に手を勢いよく突っ込んだ









『 賢二郎くんと近くになりますように！ 』




この際 隣に拘らず、近くでもいい

遠くで見る賢二郎くんも良いかもしれないけど
やっぱり癒しは近くに居ないと困る









「 早くしろ白州 」


『 先生は分かってない！この席替えにどれだけの人生がかかっているか！ 』


「 じゃあ俺が引いてやるよ、ほれ 」





ハァア、先生に引かれてしまった……っ！？

あり得ない！たった今、私は人生の分岐点にいたのに！








「 詰まるなよー、白布引けー 」





席替えって結構重要なイベントだよ？

何のためらいもなく箱に手を突っ込んでクジを引いてったよ賢二郎くん









『 …賢二郎くんどこだった？ 』




黒板に書かれた番号を見てから、




「 ４番 」




……窓側の一番後ろの席じゃん！運良すぎか！









「 Aは？ 」


『 あー…待って、いま開ける 』





ホチキスで留められた紙を開ける

そっと見ると、そこに書かれてあった番号は









「 １０？…俺の前の席じゃん 」


『 もうヤダ先生ありがとう大好き 』









先生クジ引いてくれて、席替えをしてくれてありがとう

感謝感激雨嵐




賢二郎くんを授業中見れないけれど私は幸せだ
あいむ べりー はっぴー









「 ま、授業中居眠りしたら叩き起こすから 」


『 えっ 』


「 覚悟してろよ 」


『 えぇ！？ 』








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