私の『正義』。3 (ページ8)

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いつの間にか荒波はすっかり落ち着き、

ゆっくり静かに進んでいく海軍船。

プルルルル

ガチャ

「Aか。」

『はい。ご用件は何でございましょうか？』

「藤虎も一緒か？」

『ええ。今この場にはいませんが。』

「もちろん記事を読んだな？」

『…麦わらとトラファルガー・ローが同盟を結んだ。』

「ワシの言いたいことは………

　わかっとるなぁ？

　A。」

『………はい。

　サカズキさん。

　いえ、

　元帥さん。』

電電虫が鋭い目でサカズキを睨みつける。

顔には大きな傷。

タバコをふかせた、現元帥のサカズキは

やり返すかのように電電虫を睨みつけた。

サ「いいか、A。

　お前はあくまで大将補佐。

　藤虎の後ろについておったらいいんじゃ。

　余計な真似をしたら…………」

『今度こそ右腕を灰にするぞ、

　とかですか？？』

サ「…………生意気なやつじゃけ。」

ガチャと電電虫が目を閉じる。

『…2年も経つと神経も図太くなるもんですね。』

藤「ぷぷぷっ…………。」

『……イッショウさんってゲラですよね、意外と。』

いつの間にかAの後ろに立っていた藤虎。

はぁとため息を吐きドアに向かって歩き出すA。

藤「Aさん。

　もう一度、

　サイコロに賭けてはみやせんかね？」

出ていこうとするAを引き止める藤虎。

Aは藤虎から差し出されたサイコロを受け取り、軽く上に投げた。

床に転がるサイコロ。

Aはゆっくり目を瞑る。

ーーーーー自分の正義を守るのよ。

『1。』

そっと目を開く。

藤「………答えは、」

『……………

　1よ。』

藤虎は口角を上げた。

そんなAも

笑顔を見せるのであった。