私の『正義』。3 (ページ5)

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「負のオーラに負けてはいやせんか。

　Aさん。」

『その眼、ほんとに閉じてます？』

藤「っぷーーーーー！！はっはっは！！！」

『なんですかその笑い方！！』

船の状況を報告しようと、
現大将・藤虎の部屋へ足を運んだA。

まだ入って一言も発していないにも関わらず、
誰がきたか見破られてしまう。

その藤虎の勘の良さにAはびびっていた。

ちなみに、藤虎の笑い方にも。

『はぁ…。

　明日の昼にはパンクハザードに到着予定です。』

藤「そうでしたか。

　目を塞ぐと時の流れも遅く感じてしまいやして。」

『……羨ましいような、

　羨ましくないような。』

藤「Aさんには羨ましく思ってほしくありませんがね。」

『まぁ、ぶっちゃけ羨ましくはありませんけど。

　色々不便だし。』

藤「っぷーーーーー！！はっはっは！！！」

『いや、だから笑い方！！』

藤虎の笑い方にツッコミを入れるのも疲れたAは大きなため息を吐いた。

藤「Aさん。」

『？？』

藤「見たくないもんは無理してまで
　見る必要なんかぁないんですよ。

　見たくねぇんなら、

　目を閉じる。

　そしたらいつの間にか

　心が見えるもんでごぜぇやすよ。」

藤虎は見てるか見ていないかの目をAに向けた。

その瞳をAは見つめる。

そして、返事をするかのようにふんと鼻を鳴らし、

ゆっくり目を閉じた。

『…………いっしょうさんが思ってるよりも、

　時はどんどん前に進んでますよ。』