私の『正義』。 (ページ46)

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『…初めまして。

　海軍大将補佐のAです。よろしく。』

エ「いってぇな！！」

只者じゃないとわかったAは丁寧に挨拶をしようと、お辞儀をしながら自己紹介するものの、

いつもの距離感でエースに頭を思いっきりぶつけてしまった。

『……ごめん。』

ジ「……ところで。

　 Aさん、何しにここへきた？」

『ジンベエさんこそ、なんで捕まっちゃってるの？

　…七武海なのに。』

ジ「大将補佐が理由を知らないなんてことなかろう。」

『…忘れた。』

ジ「インペルダウンに中将以上が足を運ぶなんてことはありえん話じゃ。

　ましてやここは、レベル6。

　食事だけが目的じゃない事は分かっておるぞ。」

察しのいいジンベエは顔見知りとは言えど、Aをかなり警戒していた。

そしてジンベエ同様、エースも鋭くAを睨みつける。

2人の目線を感じながらも、Aはジンベエの質問に答えるようゆっくり話し出した。

『ガープさんに頼まれたのよ。

　エースくんの様子を見てきてほしいって。』

エ「！！」

『何かガープさんに伝言ある？

　今なら伝えといてあげるけど。』

エ「ジジィが…！！」

ガープの名を聞き、歯を強く噛み締めたエース。

そんな姿をAはただ冷たい目で見つめていた。

『…忌まわしき血を持つ

　ゴール・D・ロジャーの息子。』

エ「……！！

　クソ野郎の名前を出すんじゃねぇ…！！」

『そんな理由で処刑なんてね。』

冷ややかな目線でエースを捉え、次々と言葉を放つ。

そんなAにエースは血相を変え、
噛み付くように睨み付けた。

エ「俺は…あんな奴の息子じゃねぇ…！！

　俺には親父がいるんだ！！！

　家族がいる！！！」

『……ムカつく。』

エ「…！！！」

エースの言葉、真っ直ぐな気持ちにAは何故かイライラが止まらなかった。

いや、ガープの時と同じ気持ち。

羨ましいと感じてしまったのだ。

そんな自分の気持ちを誤魔化すかのように、
エースの真横に刀をぶっ刺した。

Aの表情を目の前で見たエースは、大きく目を見開いた。

それは、

ほんの一瞬、

自分の姿と重なってしまったから。