私の『正義』。 (ページ31)

今日:55 hit、昨日:78 hit、合計:306,116 hit

21 ページ31

ク「Aちゃんー。

　ちょっとサイクリングでもしようぜ。」

『…暇なの？』

ク「やめてくれよ。

　俺が暇なわけないだろ？」

『じゃあ仕事しろよ！！』

ク「Aちゃんー。

　俺の部屋で書類一緒にどう？」

『うざい！！すっごくうざい！！』

ここは海軍本部。

朝から怒鳴り声が廊下中に響いていた。

昨日から何故か執拗にAにべったりなクザン。

他の海兵達もこの不思議な光景に首を傾げていた。

もちろん。当の本人もだ。

そんな2人のところに……

ス「おい。」

「『！！』」

『びっくりした…。

　どうしたのスモーカーくん。』

ス「…ちょっとこいつを借りるぞ。」

ク「いいよって言ってねーぜ。」

ス「…………」

『(え、なにこの微妙な空気)』

急に現れたスモーカーにAは首をつままれ、連れていかれそうになるのを横からクザンの手が止めた。

男2人の異様な雰囲気になんとなく気まずさはMAXである。

ス「…こいつに頼みたいことがある。」

ク「俺もさっきから頼んでるのよ。」

『クザンのは自分でしなさいよ！』

ク「出来ないのわかってるくせに〜…」

『一生分かりたくないわ、んなもん！！』

2人の歪み合い(Aの一方的)に少し冷や汗を垂らすスモーカー。

そんな中、タイミングを見計らったかのようにたしぎがやってきた。

た「あ！Aさん！

　スモーカーさん、Aさん見つかったんですね。」

ス「あぁ。それはいんだが……」

「『？？』」

スモーカーがAを借りたかった事情を2人に説明していた。

『あー、つまり。

　たしぎちゃん達のお手合わせをしろと？』

た「はい！海軍の中でも群を抜いて剣術のあるAさんにどうしてもお相手して頂きたくて……」

『ふーん。

　いいよ。』

た「やった！ありがとうございます！」

ス「……てな訳だ。借りるぜ。」

ク「………ちっ。」

『舌打ちするな！』

あからさまに不機嫌になるクザンと少し勝ち誇った顔のスモーカーは再び睨み合っていた。