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寝ている彼に覆い被さるような状態。
身動きを取ろうとすると、背中に回された手の力が強くなり、身体が密着した状態になる。
肌が触れ合い、彼の甘いのにどこか爽やかな香りがした。
私はどうして彼に抱きしめられているんだろう？
胸の高鳴りと疑問が混ざりあって今の私の心の中はごちゃごちゃだ。
だがその疑問は私の耳元で囁かれた言葉をきいた瞬間、解けてしまった。
「大好き」
時が止まった。
「えっ、？」
思わず腑抜けた声が出てしまった。
今の言葉、聞き間違いじゃない？
さっき彼は…
体を動かすと、熱でしんどそうな目が充血した彼とばっちり目が合った。
少し動かせば顔が触れてしまいそうになる距離。
今、私の視界には彼しか映っていない。
背中に回されていた手がゆっくりと髪に触れると優しく撫でられ、その手が頬に移る。
この雰囲気、初めてじゃない。
私はどこかで…
「好きだよ、A。」
この愛おしそうに優しく微笑んだ顔を私は見たことがある。
そして私に触れるこの手の感触も全て、
初めてじゃない。
頬から手が離れ、彼はゆっくり目を閉ざした。規則正しい寝息が聞こえ、眠ったんだと分かる。
身動きが取れるようになった私はベットから離れて床に力が抜けたようにしゃがみこんだ。
もう離れたはずなのに胸の高鳴りが収まることはない。
触れられた場所だけに熱が集中してるみたいだ。
この感情に名前を付けるとしたら一つしかない。それに彼が私に抱いている感情だってもう名前はついている。
知らないふりはできない。
「私は、」
この人のことが好きなんだ。
そして、彼も私と同じで「好き」という感情を抱いているのだ。
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薄(プロフ) - リノ推しさん» そう言ってもらえて嬉しいです！これからもお楽しみいただければ幸いです！ (8月21日 7時) (
レス) id: 881b900482 (このIDを非表示/違反報告)
リノ推し - めっちゃ面白い最高です！ (8月21日 0時) (レス) @page6 id: e3a9f906ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薄 | 作成日時：2023年8月17日 23時
