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「はぁ…はぁ…」
そのまま立っているのがきつくなって壁に寄りかかりながら保健室に足を運んだ。
頭の痛みは強くなっていく一方で、息切れもしんどい。
いつもはこんなに酷くないのに。
保健室に向かってる途中で、ある事に気づいた。
「保健室休みじゃん…」
午後から先生が不在らしくて保健室は午後は空いていないとHRで言っていたのを忘れていた。
ついてない。
助けを誰かに求められたら良かったけれど大雨の放課後ってこともあってか人が誰一人居なかった。
ここから体育館に戻るのは遠い。
ここからだと教室に行って休むしか方法は無かった。
重い体を引きずりながら階段を一段ずつ上がっていく。
頭がズキズキするし、体に力が入らない。
「はぁっ…」
階段を登り切ったと同時に力が抜けて膝から崩れ落ちた。
意識が朦朧としてきて手にも足にも力が入らない。
起き上がる力も無くて俺は動けなくなった。
雨の降り頻る音が静かな廊下に響いている。
このまま時間が経つのを待つしかないのか。
誰か
助けて_____
そう心の中で呟いた。
突然カタンと音がした。
「大丈夫ですか？」
声が聞こえた。夢だろうか。スッと耳に入ってくる声が聞こえたような気がした。
肩をとんっと叩かれ、目をうっすら開けるとそこには綺麗な青い目でミルクベージュの髪色の女子が視界にいた。
ああ、この人か。
この人が、
「魔女さん」
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作者名：薄 | 作成日時：2022年8月10日 1時
