天色の魔女(S.Ryuto) (ページ11)

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Youside

起きた彼の顔を見ると、誰から見ても整ってると言える顔立ちだった。

三白眼のキリッとした目、ダメージの無いサラサラな黒髪。どのパーツも綺麗な人で、こんな人いるのかと心の中で思った。

きっとこの人はとてつもなくモテるんだろう。あまりにも美形すぎる。

もし誰かがこの状況を見たら私はタダじゃ済まされない。

関わる事は避けたいと思い、「私と関わらない方がいい」と言うと彼は言った。

「知りたいです。魔女さんのこと」

と。

どうして？

私の事を知ったって何一つ良いことなんてないのに。

ぽつりとその言葉が漏れると、彼はぼんやりと今にも寝そうな目をして言った。

「貴女のことが知りたいから」

そう言って彼は寝てしまった。

『君の事がもっと知りたいんだ』

『人の彼氏奪って楽しい？』

『もう近づかないでよ』

その言葉が脳内にチラつく。彼と関わればこんなことになってしまうのかもしれない。

でも、それでも気になってしまった。

私は無意識に彼の髪に触れた。

「私を魔女じゃなくしてくれる…？」