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「まぁひとつここは隣に。はい、勇者ちゃんの隣に座っとこ。」
その沼津さんの言葉で、浬が佐倉さんの隣に座った。
石原さんはその浬の隣、沼津さんはお誕生日席に座る。
あれ、椅子が1個足りない。
「あー…私、椅子貰ってきますね。」
そう言い残し、店員さんの方へと足を運ぶ。
いや、運ぼうとした。
グイッと腕を引かれ、後ろに転けそうになる。
だけど誰かが支えてくれて、転けることは無かった。
「ぁ…ありがと、天堂…。」
腕を引いたのも、支えたのも浬だったようで、私は元々浬が座っていた席に座らされる。
…ん？良いの？これ。
「だ、ダメダメ！浬は座って、私が取ってくるから！」
私はこの席順を阻止しようと立ち上がる。
そして今度は私が浬を座らせ、店員さんの元へ小走りで向かった。
佐倉さんが「浬……。」と呟いていることにも気付かず。
「あ、すみません。椅子ひとつ貰って良いですか？」
「はい！お待ちください。」
元気な店員さんの声を聞き、その場に立ち待っていると、向こうの席から沼津さんの大きな声が。
「だって、優しくギュッやろ？…お前は、天堂担だろ…って！」
…また、あの話。
聞きたくないんだけどな。
「お客様。こちら椅子にございます。使い終わったらそこに置いておいてください。」
「あ、ありがとうございます…。」
木の椅子を店員さんから受けとり、席へと戻る。
すると目の前で佐倉さんが勢いよく立ち上がった。
「すみません…！その件については、大変お騒がせしました！…でも、違うんです。あの日天堂先生は具合が悪かった私を看病してくださっただけなんです。っ全然、そんなんじゃないんです…！」
「えぇ、そうなん？」
「当然だ。」
…そう、なんだ。
確かにあの日佐倉さん…倒れたから…。
「…私は、毎日失敗ばかりで…看護師なんて向いてない、辞めた方がか良いんじゃないかってしょっちゅう思います。そりゃ私は、先生が好きです。大好きです。…でも、だからこそ今は立派な看護師になりたいです。…と、言う訳で…今後は仕事に一点集中。邁進してまいります…！ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いします…！」
佐倉さんはそう続けた。
そして深々と頭を下げる。
すると小石川先生を筆頭に、皆が拍手をした。
"飲みます！"と言った彼女はビールを一気飲み。
嗚呼、この子は凄い子だな。
私はそう思った。
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理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (8月9日 23時) (
レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しいです。待ってます。 (2021年1月1日 13時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
はる - 更新応援してます！！頑張ってください！ (2020年6月3日 16時) (レス) id: 1d6fa76e88 (このIDを非表示/違反報告)
椋羽 - 続きの更新お願いします。 (2020年4月11日 1時) (レス) id: 66e72a95d0 (このIDを非表示/違反報告)
かの(プロフ) - 絽梛さん» 返信が遅くなってしまい申し訳ありません…。頑張ります…！ (2020年3月14日 11時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かの x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2020年2月15日 21時
