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そのB学園を口に出すのは、やめて欲しいんだってば。
「Aちゃんって、いい名前だと思わねぇ? ジミナ」
テヒョンが話を振ったのは___
またしても、あのジミンという無口でテヒョンとは真逆な彼だ。
「俺は、どうでもいいけど」
と、テヒョンに向かって吐き捨てたジミン。
「………………」
ジミンは無言のまま、私を無視するようにバスに乗り込んだ。
「っ……!」
___なんという屈辱。
「ごめんよー、あいつちょっと人間不信っていうか。あー、ほんとごめん」
謝るテヒョンが、私の後ろをついて来るようにバスの乗った。
ジミンの人間不信は、どうでもいいけど。
……もっと離れて欲しい。
どう考えても危ないでしょ、あんたたち。
一見まともそうに見えた無口なジミンも、よく見たら耳に傷なんかあったりして。
……………。
いったいどういう環境なんだか。
B学園は、この地域では伝統のあるエスカレーター校っていうか。
他校の___特に男子とは無縁だし。
だから余計に、関わりたくないの。
「ねーねー、B学園ってどんな高校?」
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作者名:サラン | 作成日時:2017年7月16日 9時