俺が守ってやるよ。 (ページ7)

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こんな風に真面目に制服を着たことだって、一度もなかったし。

それがいきなり、真面目なお兄ちゃんに化けたんだ。

高校へ入学する直前に。

「お兄ちゃん変わったよね？それってやっぱりモモお姉ちゃんの……」

言いかけて。

でも。最後まで言えなかった。

「…………」

モモお姉ちゃんは隣の家に住んでいた幼馴染で。

お兄ちゃんとは、特に仲がよかった。

＿＿＿だけど今

そのモモお姉ちゃんは……いない。

本当に突然だった。

だから今も信じられないんだ。

私も、お兄ちゃんも。

そしてあの日から、お兄ちゃんは変わってしまった。

急に緑色の髪をやめて真っ黒な髪にしたかと思うと。死ぬほど勉強をして、今やBTS高でも、トップクラスの成績らしい。

モモお姉ちゃんの話を遮って。

お兄ちゃんはまた、リビングで勉強を始めている。

「お兄ちゃん…」

モモお姉ちゃんが亡くなったって聞いた時は、悲し過ぎて涙が枯れ果てるほど泣いたけど。

……私は変われない。