幼なじみ【BL】【オリジナル】

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そのあとの蒼のテンションはずっと高かった


普段は絶対しない鼻歌までもしていた



今は昼休み

屋上で蒼と一緒にご飯を食べている



「 なあなあ、A、あの子由美ちゃんって言ってたよな！ 」


「 あ、あぁ。 そうだな。 」



いつもより多く笑顔を見せる蒼


しかし、蒼が考えているのは俺ではなくあの女の子


蒼の気分とは反比例するように俺の気分は下がっていく



「 あの子、何組なんだろ〜。 なぁ、放課後一緒に探そうぜ！ 」


「 え、あ、今日の放課後、なんだ、その、予定があって…ごめん。 」



もちろん嘘だ


俺はあの子に会いたくなかったから



「 えー、まじかー。 ま、いいや、じゃ俺一人で探すわ！ 」



そう言ってまた蒼は笑った



( そりゃそうだよな。 蒼は俺なんか好きになるわけない。 幼なじみで、ましてや、男で…。 )



「 A？ 何、怖い顔してんだよー。 かっこいい顔が台無しだぜ？ 」



蒼に名前を呼ばれてはっとする


考えすぎていたようだ



「 あ、今日の放課後、やっぱ空いてたわ。 俺も一緒に探す。 」


「 お！ やった、ラッキー！ 」



蒼は輝かしい笑みを向ける


俺もその笑みに返すように小さく微笑んだ




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