貪欲な精神に基づく海賊 《2》

71話 ページ37

『……分かるよ。欲しいものは全て手に入れないと気が済まない俺にとって、
手に入らないのが最も嫌いな俺にとって、その気持ちはよく分かる』

レオナ「ならっ！！！」

『だが、己の私利私欲のために仲間を傷つけるお前と同じにするな』

レオナ「ハッ……お前なら、話が通じると思ったんだが…とんだ期待外れだったな」

『勝手に期待したのはお前だろ』





言い合いを続けていても砂嵐がおさまるわけでもない
その最中にもラギーのひび割れは進行している



リドル「レオナ、それ以上はやめるんだ！【首をはねろ!(オフ・ウィズ・ユアヘッド)】」




リドルがユニーク魔法を使うも、レオナはそれをいとも簡単に弾き飛ばした





グリム「ふ‟な！？リドルの首輪がはじかれた！？」

レオナ「秀才だかなんだか知らねぇが、年上をナメるなよ。
生憎俺は防衛魔法の成績がいいんだ」

リドル「くっ……」

レオナ「はは！どうだ。ラギー。苦しいかよ。
口の中が乾いちまって、お得意のおべっかも使えなくなっちまったか？」

ラギー「ひぐっ……うぅっ……」




『ヤベェ…あのままだとラギーが危ない』




砂嵐で近付くことが出来ない。
そもそも、この力…リドルを持っても、圧倒的な力の差


俺のユニーク魔法で、突っ込んでもいいが
ラギーの腕のこともあるので突っ込めない


リドル「それほどの力があって、何故こんなことをする！」

レオナ「何故……？理由なんて聞いてどうする。俺を叱って、慰めてくれるって？
実力があったって、努力したって、
どうしようもねぇことがこの世の中にはいくらでもあんだよ。

現にラギーはこの俺に手も足も出ねぇ。
可哀想に。憐れだよなぁ……」


ラギー「はっ……ぐぅ……っ！」



ジャック「_もうやめねぇか！！【月夜を破る遠吠え(アンリイッシュ・ビースト)】！！」





ジャックがそう叫ぶと、姿が変わり、銀色の毛並みを持つ大きくて美しい狼に姿を変え
レオナに攻撃をする





レオナ「何だと！？」


ジャックが変身した事と攻撃された驚きで、ラギーの手からレオナの手が離れ、魔法が弱まる
それに気づいたリドルがすかさずユニーク魔法を放つ



リドル「レオナに隙が出来た！【首をはねろ!(オフ・ウィズ・ユアヘッド)】」


レオナ「ぐあっ！！」

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