レンタルショップにて ページ9
「すみません、返却お願いしたいです…」
「はい、かしこまりました」
そう言って代金を計算し始めた店員さんが目を丸くした。
そりゃそうっすよね、ははは…ジェイソン君は「欲しいCDあるから」って言ってどっか行っちゃったし。薄情者め。
「えー、延滞754日のDVD5枚で、75万4千円です」
うわたっか！！ 嘘だろ…
「カードで」
もう俺DVD借りない…買ったほうが安いもん…
マジ凹みだわ…いや、まあ三千万奪ってるし、端金っちゃ端金なんだけど、払わなくてもいいお金を払ってしまったという事実を貧乏根性が認めたくないみたい。
店員さんの「ありがとうございました」を聞きながら、ジェイソン君を探しに行く。
CDコーナーに行くと、ジェイソンを発見した。
「おー… おぉお？」
おーい、と声をかけようとして止まる。
いや、だってジェイソン君が女性に話しかけられてる！！
嘘だろ、元のジェイソンの顔ならまだしも、今の冴えないサラリーマンみたいなジェイソンを誘う女性がいるなんて！
……どれだけ相手に困っているんだろう？
ジェイソンは整形してる。2枚目のイケメンから、冴えないリーマンへ。
整形には理由があるが、俺にとってのジェイソンはアイツなので、整形についても理由についても俺から言うことは何もない。
俺はジェイソン君に訪れた春の予感を邪魔しないようにその場から退散する。気がきく俺！
「っと、すみません」
そうしてジェイソンに気を取られすぎて、曲がり角で人とぶつかってしまった。
変なこと考えてるからだな、反省。
「いや、こちらこそ……あ」
ん？
相手の反応が気になり、俺は目線を上げて相手の顔を見る。
「…あっ」
あ、ヤベーやつだ、これ。
ヒーロー・ショートと鉢合わせた。
頭の中に策を巡らす。
どうしよう、逃げるか？ いや、ショートを撒くとなるとお店の人に迷惑がかかる。ここは穏便にいきたいところだ。
「…ふっ、安心しろ。お前を捕まえたりはしないさ」
え、なんで？
そんな俺の心を読んだみたいにショートは話を続けた。
「ヒーローの仕事は市民を守る事だ。ここでお前を捕まえるのは警察の仕事、そうだろ？」
ちょっと悪戯っぽい話し方で、こちらの緊張を解こうとしてるのがわかる。
どうやらショートは話がわかる奴のようだ。
「ショートが良いヒーローで助かったよ。追いかけられてたら、お店に迷惑を掛けるところだった」
俺は大げさに肩をすくめて笑って見せた。
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音無春奈(プロフ) - 大好きです！主人公とジェイソンの手際がいい笑、ストーリー性もどストライク!!これからも応援してます！！ (2018年3月18日 18時) (
レス) id: 7d75b6b206 (このIDを非表示/違反報告)
ツバサ - 主人公の考え方がすごく好きです。いや、もちろん犯罪はだめですけど（笑）更新頑張ってください！ (2017年8月13日 19時) (レス) id: 5352f2a595 (このIDを非表示/違反報告)
水彩(プロフ) - ロフさん» 本当ですね、すみません！ ご指摘、ありがとうございますm(_ _)m (2017年7月16日 18時) (レス) id: 39230931c8 (このIDを非表示/違反報告)
ロフ - こんにちは。突然すみません。オリジナルフラグを外し忘れていませんか？ (2017年7月16日 18時) (レス) id: afc5de7b10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まあじ | 作成日時：2017年7月16日 17時
