bittersweet 2 (ページ9)

今日:7 hit、昨日:18 hit、合計:41,152 hit

59 -T side ページ9

.

登坂「こんな時間に普通家来る？」

「臣さんほんっとにごめん！！！」

時間は日を跨いだド深夜

行きつけのお店はもう閉まるということで、
俺はコンビニでお酒を買って、缶のお酒が全く似合わないおしゃれな臣さん家にいる。

「どうしても聞いて欲しくてさー」

登坂「もう寝るとこだったんだけど」

「だって俺にとっては朗報なんだもん」

登坂「ツアー終わりで疲れてんだけど」

「泣いてるAちゃんも可愛かったんだもん」

登坂「話聞いてる？」

「噛み合ってないのはわかってる」

テンション上がった俺に臣さんははーっとため息をつき、
ソファから立ち上がってダイニングテーブルの俺が座ってる前の先に座った。

登坂「で、何があったの？」

臣さんの手には缶ビールがあり、プシュッと鳴らしながら問いかけた。

「スタッフの斎藤さんってわかる？」

ハハッといつもの声で笑った臣さんは答えた。

登坂「質問に質問で答えないでよ。笑わかるけど」

「その子とAちゃんの彼氏が結婚するんだって」

登坂「は？」

「要するに浮気されて、浮気相手に子供ができて結婚。で、今日別れ話兼報告」

呆気に取られている臣さんをよそに俺は話を続けた。

「えぐいよね、昼ドラみたい」

.