32 ページ32
Youside
「いらっしゃいませ」
先週より厚い上着を着た彼が
今日もいつものように訪れた。
道「寒いなあ」
「寒いね、いつものでいい？」
道「うん、ありがとう」
彼に言わないと、
でもそう思えば思うほど、彼の目が見れない
道「Aさん、何か言いたいことあるん？」
「え？え、なんで笑」
道「俺の目見んやん」
「見る見る、ほら見てる」
いつもの口調なのに彼の眼差しはいつもと違う
ばれてしまうのは時間の問題
いや、もうバレているのかもしれない
「あの、ね、道枝さん」
道「ねえAさん」
「あ、ん？」
道「俺、Aさんのことが好き」
「え？」
思わずカップを落としそうになって
自分の鼓動は早くなっていた
道「Aさんさ、康二くんに告白されたやろ？」
「え、あ、うん。」
道「やっぱなぁ〜、先越されたか〜笑」
彼の口から出る言葉が何一つ頭に入らない
どういうこと？分からないよ
「ねえ待って、頭が追いついてない、」
道「俺、康二くんに負けたくない。好きなんよAさんが」
「…うん、ありがとう」
道「俺頑張るから」
そう言って彼は珈琲を飲み干して
からくり時計を1度も聞かぬまま店を後にした
「どうしよう」
大「どうしようってAの思うままにしいや」
「いや1人になるんだよ？大吾」
大「分かっとるわ笑 まあでもAの夢を応援するのが兄貴の務めやから」
「お店だって大吾全部するんだよ？」
外はもう真っ暗で
お風呂上がりの大吾はまだ髪が少し濡れている
大「俺の心配はええんよ、Aがやりたいならやったらええやん」
「んー、」
大「それもはよお客さんにもみっちーにも言わんとな」
「道枝さんもお客さんでしょ、別々に言わないでよ、」
人懐っこい顔をした大吾は
アイス片手に自室に帰って行った
携帯を持つ手が震える
ひとつ深呼吸をして、震えた指で
彼に送信ボタンを押した
✉️
「私、写真のこと学ぶために海外に行くかもです」
不気味な風の音がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 343人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「なにわ男子」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴぴ(プロフ) - 完結おめでとうございます🥲💫すれ違いだったり、素直にされないところもありましたが道枝くんと結ばれて、何より幸せそうな2人できゅんきゅんしましま🥺♡新作が出た際はまた読ませて頂きます♡ (2023年1月17日 2時) (
レス) @page50 id: b8f72d98d7 (このIDを非表示/違反報告)
Sky☆ - 完結おめでとうございます🎉いつも見させていただいて、キュンキュン💖してました❗️新しいお話が出たら、読ませていただきます🙇次のお話も待ってます😆 (2023年1月4日 23時) (レス) @page50 id: 9b1daafc8e (このIDを非表示/違反報告)
ヲ。(プロフ) - みみかさん» みみかさん、コメントありがとうございます🤍楽しんで頂けているようで、嬉しいです💓引き続きよろしくお願い致します💕 (2022年9月15日 23時) (レス) id: 9f6222370c (このIDを非表示/違反報告)
みみか(プロフ) - はじめまして！キュンとしながら読ませてもらってます！私も道枝君が好きでなんだかデートをしているみたいで楽しいです！次はどんな展開になるのか楽しみにしてます！ (2022年9月15日 23時) (レス) @page10 id: 07c2e13fa2 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ。(プロフ) - ぴぴさん» ぴぴさんコメントありがとうございます💕嬉しいコメントありがとうございます🥲♡更新多めで頑張ります🤍 (2022年9月9日 6時) (レス) id: 9f6222370c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ヲ。 | 作成日時：2022年9月7日 16時
