海王に来た１人の少女…。4

口を滑らすという恐ろしい行為。 ページ32

Aside

A:つ、疲れた…。

空君が『眠い。』と言って眠りにつき、ようやく解放されての一言がこれだった。

どうやら、喜峰さんも寝ているそうでどこからともなく寝息が聞こえる。

私は、やっと休めると思って一息をつこうとした。

だけど、現実は私に一息の間をくれないようで。

ただいまー、と突然玄関から少女の声が聞こえ、その後も小さな子の騒ぎ声が聞こえた。

う、わ……………。
てか、誤解されそうだな…………。

どうしようかと首を捻って捻って捻りまくったものの、成す術はなく。

少女:………………ん？だ、誰…!?

少女にあっという間に疑いの目で見られてしまった。
まぁ、でもいきなり家に知らない人が居たらそうなるか。

私は、空君から離れてその少女の方へ向かう。

A:驚かせてごめんね？私は、喜峰さんのクラスメイト。今日は喜峰さんの看病に来たの。

落ち着かせるように、優しい口調で言ったのだが、彼女は元々落ち着いていたようで、

少女:あ、なるほどね。これは失礼、私は岬の妹の凪沙って言うの、1つ下なんだ！

うわぁ、渚と同じ名前だ。

凪沙:あ、じゃあちょっと荷物置くから待ってて。

と、言って凪沙ちゃんは自分から離れていった。

私はこの時気付かなかった………。

凪沙:………………あれ？クラスメイト？

自分が、重大なことを口にしてしまったことを。

しっかり者で天使な凪沙ちゃん。→←あぁ、なんて最悪な。

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