【ONEPIECE】二重人格の殺人鬼 (ページ4)

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4 (主人公side) ページ4

カウンターで一人、おじさんがつくる魚のシチューを待ちながら周りに聞こえないよう小声でクロと話していた。

[おい、まだか]

『もう少しだから待って。時間かけてるってことは相当美味しいはず。』

[…チッ。]

？「おっさん！！腹減った！！」

突然の大声に驚き、振り向くと麦わら帽子を目深に被り、メガネとヒゲをつけた男が入ってきた。

随分馴れ馴れしいやつだ。

[随分下手くそな変装だな。ど素人とみた。]

『なめてかかったら命取りよ。敵かもしれない。』

その男は空いてる席を探しキョロキョロしているが生憎どこも空いていない。

『…よかったら隣どうぞ。』

そう言って私は大事に置いていた黒龍を退かした。

[おい、あんな男のためにそんな]

『クロ、あなたは黙ってて。』

？「お、わりぃな！ありがと！」

そう言って男は隣にどかっと座り、メニューにある料理ほとんどを注文した。

？「お前の持ってるその刀、カッコイイな！」

『…ありがと。あなたは変装が下手ね。』

？「そうか？バレたことねーぞ？おめーも変装してんのか？」

『まあね。私の正体を知られたらご飯なんて食べられないわ。』

？「お前、そんなにすげー奴なのか？」

『…さあ、どーでしょ。』

クロがまだか！と怒る寸前、やっとシチューがきた。

「嬢ちゃん、頼んでたシチュー出来たぜ。あとお前にもな。」

『ありがと、おじさん。』

？「うひょー！うまそ！いただきまーす！！」

私がシチューを3分の1も食べた頃、男は既に平らげ、次々に出てくるご飯を食べていた。

[すげー食欲だな。それなのに余計な脂肪がない。こいつは人間か？能力者か？]

『悪魔の実の能力者だとしたら、ちょっと厄介ね。』

能力者との戦いは、ろくな思い出がない。クロがブチ切れて無茶苦茶に暴れ回ったせいで私の名が世に知れ渡ってしまったのだ。

まあ、私が戦いに負けたことがないのは、クロのお陰なんだけどね。