【ONEPIECE】二重人格の殺人鬼 (ページ2)

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近くの川で服を脱ぎ、水浴びをする。

赤い染みがついた服を洗い、近くの木に干し水の中に身体を沈めた。

冷たい川の水は、今日もきらきら輝いていて眩しい。復讐の炎を燃やす私の体は汚い。思考も心も体も。私にとって水浴びは、自分の汚い部分を洗い流す時間だ。

[男がきたらどうするんだ。何も身につけてないだろ]

『クロがやっつけてくれるでしょ？』

[信頼されるのは有難いがよ、無防備すぎやしないか。]

『私を襲う男なんていないわ。』

[お前、ほんとに復讐しか頭にないんだな。]

『両親はしんだ。でも私は生き残った。アイツらを殺すために。私は復讐するために生きる。アイツらをこの手で消し去るまで死なない。』

[人間の皮をかぶった化け物だな。]

『化け物でいいわ。』

私はそう吐き捨て、水滴を綺麗に拭き取り、新しい服を身につける。

それから軽く変装をして、食料調達と服の調達に街へおりた。

『クロ、何が食べたい？』

[俺には気を遣う必要はない。お前が食べたいものを食え。]

『クロは私でもあるの。クロと私は一心同体。クロが食べたいものも食べないとでしょ？』

[…人の肉。]

『冗談はよして。』

[なんだよ、最初は怖がって可愛かったのに。]

『うるさい。』

クロが目の前にいたら軽く引っぱたいてやるのに。

『クロ、あそこ、安いし美味しそう。』

そう言って私は魚屋を指さした。

『魚のクリームシチューにしましょうか、クロ。』

[あの店からいい匂いがする。はやく行こう。]

『はいはい。』

急かすクロを宥めながら店に入った。

私がこの店に入っていなかったら、運命は大きく変わっていたのだろう…。