十華 ページ11
方淵said
Aの周りに不審を抱いてから数日経ったが…
「気になって仕事にならんっ!」
官吏の間での揉め事など日常茶飯事だが、やはり気分の良いものではない
それに…
「最近は人の目を気にせずAへの嫌がらせをしている者も出てきている…」
しかも、段々と暴力的になっているようだ
やり方があまりに自然なため、意図的していることなのか、偶然だったのか見分けがつかず、注意のしようもない
これが続けば陛下にもご迷惑がかかるかもしれん…っ!
とりあえず、そろそろ頃合いだ
本人に問い詰めるのが一番だろう
私は仕事を終わらせたあと、すぐにAを訪ねた
時刻は0時を回っていた
「思ったより長引いてしまった…起きているだろうか…」
私はAの部屋に着くと、扉をノックした
しかし中から返事は返ってこなかった
気配はする…ということは
やはり寝てしまっているか…今日のところは引き上げるとしよう…
私は諦めて、自分の部屋へ向かおうとした
そのとき
「ん?これは…」
私は足元に小さな染みがあるのを見つけた
なんてことだっ!汚した場所の掃除もせずに去るなんてっ!
とりあえず、拭き取っておこうと持っていた布を取り出し、腰を下ろすと
「…ん?これは…血ではないかっ!!しかも、まだ新しい…はっ!」
そのとき嫌な考えが私の頭をよぎった
もし…もしこれがAのものだったら…
私はすぐに立ち上がり、もう一度Aの部屋の扉の前に立ち、静かに耳をすませた
かすかだが…人の声がする…
そのとき
「…た…たすけ……」
…っ!Aっ!
バァァァァァンッ
私の体は勝手に動いていた
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サマーbell(プロフ) - 私もこのマンガ大好きです!とてもおもしろいので、ぜひ更新してください! (2016年4月2日 22時) (レス) id: 7ccc9675ea (このIDを非表示/違反報告)
李翔(プロフ) - 私もこのマンガ読んでます!面白いですよね。ぜひ更新してほしいです (2016年2月26日 14時) (レス) id: d018642a1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナイトメアー | 作成日時:2016年1月4日 2時