青と赤の天才さん (ページ2)

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ゼロページ2

アルコールとシップのにおいにまみれた自分の病室を出て歩き出す

約三年間寝たきりだったせいで思うように足が動かないがそれを気にせず屋上へ続く階段を上がる

屋上は驚くほどすいていた、まあ病人は屋上に上がれないはずだから当たり前なのだが、俺は特別だ

新鮮な空気を思い切り吸い込んで、吐く、

ふと顔を上げると濃い黒色の髪が目に入る、、、、、、ん？黒髪？

その黒髪の持ち主は寄りかかっていた手すりから少し離れて、、、、とんだ、病院の屋上から、、、、

「、、、、、は？」

自分でも驚くほど間抜けな声が出た、と思いながらも我に返り急いで黒髪の持ち主が落ちたところに駆け寄り手を伸ばす

黒髪の持ち主、基その女性はたやすく捕まえられた

「え、、、ちょ、、何してんの!?」

『？』

―これが俺、萩原研二と彼女、夜桜Aの出会いだった―