烏野高校男子バレー部の車椅子少女 (ページ2)

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１話ページ2

手に馴染んだ車椅子の車輪をキィと進める

桜の花びらが舞うこの季節に

私は烏野高校に入学した

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ガヤガヤとクラス表の前に集まっている生徒達

くそっ、全っ然見えねぇ!!!!!!

座高が伸びて欲し……………くないけどな!!!!!

貴「あー、全然見えねえ」

口に出して、どうにもなるわけではない

って思ってたら……

？「君、何て名前？」

いつの間にか横に立ってた男子生徒に声をかけられた

茶色のふわふわとした猫っ毛

黒のフレームのメガネ

そして………身長高っ!?

首痛い!!

貴「えっと………？」

？「名前は何って聞いてるの。車椅子だから見えないんでしょ？」

貴「あ、うん。私、林A」

？「そう、林さんね」

そう言うと彼はクラス表に視線を滑らし始めた

？「ん、４組だね。僕も同じだった」

貴「えっと、君の名前は？」

月島「月島蛍」

月島は私をちらりと一瞥すると素っ気なく告げた

貴「そっか。月島、ありがと」

月島「別に。それより、早く行かないと車椅子だと間に合わないんじゃない？」

貴「あ、そうだった!!職員室に行くんだった」

はっと思い出す

危ねぇ危ねぇ、忘れるとこだったわ

さすがに一人で車椅子で階段は登れねーわ

手伝ってもらわねーと

貴「んじゃ、またな!!月島」

私は校舎に向かって車椅子を進めた