66、殺意と愛 ページ29
暴言が出てきます。お気を付けて
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Aside
「久しぶりねぇ？…醜い顔は相変わらずね」
傷だらけの私を放り投げた父は、つまらなそうに玉座に座る。
妬みったらしい声が聞こえて上を見れば、姉が滑稽極まりない！といった様子の笑みを浮かべて立っていた。
「もしかしてあなた、再び私の足蹴にされたくて戻ってきたの？」グリグリと腹を踏みながらニヤニヤと下世話な笑みを浮かべる姉、マリエ。
『…足を離せよブス』
思わず睨みつけながらそういえば、ビクリと肩を震わせたあと、「な、なによ！」なんでさらに強く踏みつけた。
あー
吐きそう。
「なによ…なによ！望まれずに生まれてきたくせに！生まれてくる意味の無い可哀想な子供のくせに！一丁前に私に口聞かないでよ！！」
げし、げし！とイライラを当てつけるように私を蹴りつけてくる彼女に、何かを言う気力さえ起きない。
幸い、撃たれた時の傷によって、痛みなど感じ無くなっていた。もう、もって6時間。そんなところだ。
「つまらない、つまらないわ！あなたなんて！」
姉の怒りは収まらぬらしく、私の事を何度も蹴りつける。
きっと、叫び声や泣き声を上げない私にもイライラしているのだろう。カルシウム足りてないんだろうな。
「っ、…本当に面白みがない。いいわ。私飽きちゃった」ふわぁ、と欠伸をして、椅子に座ると、クッキーを頬張り始める。
「何を今更戻ってきたんだ」「いない方がせいせいしたのに」「目障り、早く消えてくれなくて？」
なんだよ、好き勝手言いやがって。
わたしは、いままでがまんしてきたのに。
…もう、つかれたよ。
つらい、くるしい、いたい。
どぷりと、目には見えない沼に突き落とされたようで。
『…うまれてきて、ごめんなさい』
役立たずのくせに、生まれちゃった。
“なあ、Aちゃん。
Aちゃんはな？おってくれるだけでええねん。
俺はそれだけで幸せやからなぁ”
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杠葉 - 初めまして、とても素敵な作品でした…！占ツクの小説で初めて泣いてしまいました。これから全力で応援させて頂きます…！ (2022年1月22日 3時) (
レス) @page40 id: 2d4f53e34e (このIDを非表示/違反報告)
雲雀(プロフ) - ネイトさん» 了解です！リクエストありがとうございます！！ (2020年12月29日 4時) (レス) id: 4aed07b718 (このIDを非表示/違反報告)
ネイト - 雲雀さん» なるほど！ありがとうございます！リクエストが「帰った後にみんなに説教される」みたいな感じなのってお願い出来ますか？ (2020年12月29日 0時) (レス) id: 58c935ec98 (このIDを非表示/違反報告)
雲雀(プロフ) - 月宮さん» 月宮さん、コメントありがとうございます！これからも精進して行きますゆえ、続編も楽しんでいただけると幸いです！ (2020年12月28日 20時) (レス) id: 4aed07b718 (このIDを非表示/違反報告)
月宮 - 完結おめでとうございます！続編も楽しんで見させて頂きます！これからも頑張ってください。 (2020年12月28日 20時) (レス) id: a0f47df358 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雲雀 | 作成日時：2020年12月4日 2時
