多くを愛せよ、アドレセンス【w．r．w．r．d】 (ページ17)

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【os】JKは眩く着飾るページ17

私の幼なじみは、男の子である。
だが、

「A聞いてめぅ～！！最近出来たフルーツパーラー、めちゃくちゃ美味しいらしいからはよ行かん？」

女の子である私より、JKしているのである。

ツヤツヤの爪に、ナチュラルメイク。
バックには、某夢の国のキャラクターぬいぐるみが沢山着いている。

『なんかさぁ、マンちゃん、ホント女子。』
「何それ褒めてるん？」
猫目の彼にじとーっと見つめられると、なんだか悪いことを咎められている気分になる。
『褒めてる褒めてる！！さっ、そのパーラーってとこ行こ！』
「…怪しいなぁ…。まっええわ、はよ行こ！」
ウキウキした様子の彼に、されるがままでついて行く。

到着すると、沢山人の並ぶ列が見える。
『うっわすご…』「Aこっち」『え、並ばなくていいの？』
人の列を逸れて、裏口の方から入ろうとするオスマンに聞けば、「予約しといたから大丈夫」なんて先を急ぐオスマン。

こういう所は、男の子っぽくて、エスコートされてる気分になり、思わず頬が熱くなる。

中に入るとそこは、Theインスタ映え、と言ったような、きらびやかな内装になっていて。
彼に似合うような場所に、思わずおお、と感嘆の息が漏れる。

席について、私はいちごパフェ、彼はフルーツパフェを頼む。

『てかマンちゃんなんで私誘ったの？』
彼はもっと可愛くてキラキラした友達が沢山いる。
その中からなぜ私なのか。
こんな芋芋した女より、いい子がいるのに。

期待してしまう、から。

「んー、Aとは話しやすいしな。めぅって語尾もバカにせんしな！」
にっこりと笑う彼は、ほんとに女子より可愛らしい。

届いたパフェを頬ばれば、甘酸っぱいいちごと甘いクリームに思わず頬が緩む。

そんな私を見た彼は、フルーツパフェを食べる手を止めて、「美味しそうやなぁ、1口くれへん？」と言った。
『ン、いいよー、』彼に、スプーンを差し出せば、彼は首を傾げたあと、「あ、ちゃうちゃう」と私の手を掴み、スプーンを持たせる。

「Aにアーンてされたいねんけど、あかんの？」

こちらの気持ちに気づいているような、挑発する眼差し。

ほんっと、彼はずるくて、

『あー、ん、』

少し、美味しすぎるのだ。