《rb》エクレアにイチゴと角砂糖六つ ページ3
とにかく彼女に甘い彼氏の話
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絵本の中のお姫様は、皆ハッピーエンドになった。
見るドラマも全て、愛し合うふたりが結ばれる。
だから。必然なのである。
「Aと俺が結ばれるのが、ってことか？」
びっくりしたように大きい目をさらに見開く彼。
そうだよ？と頷けば、彼は考え込んだあと、「そらそうやなぁ」なんて笑う。
「俺とAは、出会った瞬間、結ばれることが確定してたんやもんなぁ」
彼の言葉に頷きかけて、ふと考える。
そういえば、私と彼が出会ったのはどこだったっけ？
そんな私の様子を心配したらしく、彼は暖かい紅茶を私に差し出す。
「体調悪いんとちゃう？暖かいし、飲み？」
差し出された紅茶を、素直に受け取り飲み干せば、測ったようにくる眠気。
「おやすみなぁ、起きたら美味しいご飯一緒に食べようなぁ」
彼の甘い声で、私は眠りについた。
嗚呼、嗚呼、かわいいかわいい俺の、俺だけの！
俺だけの、可愛いA。
彼女に全てを費やした。時間も、金銭も、何もかも。
彼女の寂しさには、いの一番に気づいて悩みにも乗った。
彼女が堕ちるのに、そう時間はかからなかった。
彼女を、俺と彼女だけの世界に閉じ込めた。
外の穢らわしい空気なんて知らんでええんや。
俺の瞳だけ、俺の声だけ。
全部俺だけでええ。
俺の空気を吸って、俺に空気を吐いてくれ。
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雲雀(プロフ) - とるかさん» とるかさん、コメントありがとうございます！毎日更新とはいかないものですが、2日に1回更新出来るよう頑張ります！嬉しいお言葉ありがとうございます！！ (2020年12月25日 22時) (
レス) id: 4aed07b718 (このIDを非表示/違反報告)
とるか(プロフ) - うぁぁぁ…めっちゃドキドキしましたっ！毎回更新楽しみに待ってます。本当に大好きです！応援してます！！ (2020年12月25日 22時) (レス) id: 6d2bc3d274 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雲雀 | 作成日時：2020年12月11日 4時
