《zm》行き過ぎたからこそ愛おしい ページ13
「…A、何それ。」
『あ、ゾ、ムくん。えっと、これはね？』
放課後、彼女の教室へ迎えに行けば、彼女の机には手紙が沢山乗っていた。
なんやこれ、…俺のAに何しとんの？
「なぁ、どうしたんこれ。A」
『えっ、とね、いじめられてるとかじゃなくて、あの。』
「ちゃうん？」
それならよかったけど。
「なら何？これ」
手紙の1枚を拾いあげれば、そこにはハートのシールが貼ってあり、ご丁寧にピンクのボールペンで「Aさんへ」なんて書いてある。
「ふぅん、これ全部ラブレターかぁ」
『そう、なの』
困惑したようなAの顔。
…そういう事か。
人の彼女と知っておりながらAを困らせたいんかぁ。
しゃあないヤツらやんな？ほんと。
「…これはこまるなぁ、なあ？A」
中に書いてある文を流し読みしたが、まあ迷惑で気持ちの悪い文章がだらだらと書かれていた。
ほんま、嫌なやつやな。
「要らんもんは処分しとくな？」
そう言うとビリビリに手紙を破く。
何枚も何枚も、俺はただただ手紙を破く機械のように義務的に破いていく。
そしてその場がちぎれた紙でいっぱいになった時、俺の手の中にあった手紙達もなくなった。
「なぁ、Aまた無視に付きまとわれたら言うてな」
にっこりと俺が笑えば、彼女もうっとりした表情で微笑んだ。
俺だけのA。嗚呼、洗脳して良かったわぁ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 271人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雲雀(プロフ) - とるかさん» とるかさん、コメントありがとうございます！毎日更新とはいかないものですが、2日に1回更新出来るよう頑張ります！嬉しいお言葉ありがとうございます！！ (2020年12月25日 22時) (
レス) id: 4aed07b718 (このIDを非表示/違反報告)
とるか(プロフ) - うぁぁぁ…めっちゃドキドキしましたっ！毎回更新楽しみに待ってます。本当に大好きです！応援してます！！ (2020年12月25日 22時) (レス) id: 6d2bc3d274 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雲雀 | 作成日時：2020年12月11日 4時
