07.ギャップ ページ7
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「Aちゃんも夜ご飯一緒に食べるでしょ？」
慎ちゃんが私の方を見て首を傾ける。
あざとい。
めちゃくちゃあざといのに胸がキュンとする。
何この可愛い子犬みたいな子。
私って年下男子にこんな弱かったっけ、なんて。
「うん、じゃあせっかくだし食べようかな」
「本当？�眞呂�すき焼きするって言ってたよ」
楽しみだねーって満面の笑み。
隣にいたジェシーくんもマジで？って
慎ちゃんの話を聞いて分かりやすくテンションが上がっている様子。
�眞呂気鵑辰動Δ気譴討襪鵑世蹐Δ覆 �
これだけで人柄がわかるっていったらおかしいかもしれないけど分かってしまった。
「じゃあ着替えたらAちゃんも下に来てね」
「うん、分かったよ」
Aちゃんまた後でねー、と
こっちに手をブンブンと大きく振った慎ちゃんが近くにいるジェシーくんにも気付かないようなウインクを自然と私にしてきた。
何、今の。
ううっ、やられた。
こりゃ掴まれる。
このままだと簡単に慎ちゃんの世界に飲み込まれそうになっちゃう。
これが年下男子の魅力ってやつ？
違うな、慎ちゃんは確実にギャップ萌え男子だ。
なんかもうそれにしか見えなくなってきた。
ワイルドな見た目なのに
可愛い子犬のような性格っていうギャップ萌え。
世の女の子は、こういう男子に胸きゅんするんだろうな。
ん？今日って本当にクリスマスイブだよね。
素朴な疑問だけどなんでここの住人のほとんどが普通に家に帰ってきているのだろうか。
外出禁止とかそういうルールはなかったはずだし。
あ、けどみんな恋人とか居ないのかな？
いやいやそれは無いよね。
そうなると彼女とクリスマスイブとか過ごさないタイプの人達とか？
だって
今まで挨拶してきた住人の男子みんな美形だったし、
そもそもこんなに美形が揃うことあるの？ってくらいで、おまけにスタイルも良い。
芸能人としても普通に通用するレベルだよ。
その中でごく一般人が入り込んできたアウェー感がすごくて、
だからワンピース型のパジャマの袖に手を通して鏡に映った自分を見ると余計に虚しくなった。
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作者名：つくね
| 作成日時：2021年5月26日 15時
