36.甘えん坊。 ページ36
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時間はそんなに経ってないはずだけど
みんなはいい感じに酔っぱらってきていて、
私はたしなむ程度しか呑んでなかったからまだほろ酔いで済んでる。
隣に座ってる慎ちゃんをふと見るとほっぺがリンゴみたいに赤くなっていた。
「慎ちゃん本当に大丈夫?」
「…んーAちゃん」
「ちょっと…慎ちゃん??」
急に私の肩に頭をちょこんとのせてきて
まるで犬が飼い主に甘えるような視線で見つめてくる彼。
慎ちゃんの綺麗なストレートの焦げ茶色の髪の毛が
私の首の辺りに当たってくすぐったい。
「慎太郎ー。Aちゃんにくっつき過ぎだよ」
私たちの様子をジェシーくんが笑いながら見て話しかけてきたけどこの状況をどうにかする素振りは全くない。
「慎ちゃん、横になった方がいいんじゃない？」
「やだー、Aちゃんが良い」
きゅん。
ってしてる場合か！私。
でもこれは仕方ないよね、
だってこんなに子犬みたいな顔で甘えてきたら誰でもドキドキしちゃうよ。
ちなみに�眞呂気鵑呂箸いΔ函�
ジェシーくんと慎ちゃんの2人から弄られすぎて
凹んで余計にお酒が進んだのか、
既に潰れてしまったようで机に頭をつけた状態で寝てしまっていた。
いつもしっかりしている�眞呂気鵑�こんな風になっているのは当たり前だけど初めて見た。
でもあんだけ早いペースでお酒呑んでたらそうなるよね。なんて思いながら�眞呂気鵑鮓�ていると、
「Aちゃん、ぎゅーってしてよ」
さっきからずっと私の肩に頭を乗っけている慎ちゃんが甘い声で耳元に囁くように言うから思わずビクッとしてしまう。
ジェシーくんはトイレに行ったのかここには居なくってしまって助けを求められる人がとうとう1人もこの部屋から居なくなった。
「慎ちゃんってば！酔っぱらいすぎだよ」
「酔っぱらってないからお願い、ぎゅーってして！」
もうこうなったら自力で頑張るしかない。
全然離れてくれない慎ちゃんを無理やりにでも引き離そうとした時、
彼が全体重をかけるようにして私をギュッと抱き締めてきた。
「…。」
その包まれた腕が思っていた以上に逞しかったからなのか心臓が異様にバクバクしている。
これ慎ちゃんじゃない男の人がやった場合セクハラで訴えられそうな勢いだけど、
これが許されてるのはやっぱり慎ちゃんのような子犬タイプの男の子だからなんだと思った。
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作者名：つくね
| 作成日時：2021年5月26日 15時
