大男6人とのシェアハウス (ページ11)

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11.二人だけのリビングページ11

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まだ完璧にこの家でのルールがよく分かってない私だけど一つ分かったことがある。

それはここの住人達の関係性があっさりとしているという事。

いや、そんなことも無いのかな？

男の人が多いとこんな感じになるのかもしれないけど。

でも見てる限りだと個人主義な感じ。

各々、夕食を食べ終えると食器だけ片付け始めて
それぞれ部屋に行くなりお風呂に入るなりと自由な雰囲気。

だからいつの間にか
リビングに居るのは高地さんと私の2人だけ。

髙地さんはキッチンにいるんだけどね。

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「あの....髙地さん、

ご馳走様でした。すごく美味しかったです」

「おおーそれは良かった」

キッチンで1人、みんなが食べた食器を洗っている髙地さんにカウンターから覗き込むように声をかけると優しい笑顔でこっちを見てくれた。

ジェシーくんも居ないし

1人でこの量洗うの大変そう。

「私も手伝います」

結構な食い気味でそう言うと、
少し驚いたように私を見た髙地さん。

「んーそうだな...

じゃあこれお願いしてもいい？」

「はい、もちろんです！」

頼られた事が嬉しくって
すぐ髙地さんの隣に行き、スポンジを手に持つ。

「ありがとね、佐藤さん」

「いえいえ、私の方こそありがとうございます」

何だか2人でこうやって並ぶと同棲中の恋人のような感覚になる。

って何考えてんの、私。

初日から浮かれたことばっか考えてしまう自分が情けない。

「そうだ、ここのシェアハウスって後もう1人いますよね？」

「あー、樹のこと？
今日は佐藤さんが来るから早く帰って来いよって伝えたはずなんだけど....この感じだと今日は多分帰ってこないかもな」

そうため息混じりで呟く髙地さん。

じゅり？

名前からして女の子っぽい。

流石に女子一人だけはないよねって思っていたから
ちょっと安心したんだけど

髙地さんが女の人を下の名前で呼んでいるって事は結構その女の人と親しいのかな？
って勝手に想像してちょっと羨ましくなる。

だって私の事は苗字にさん呼びだし、

初日だからこれが普通なんだと思うけどさ。

あ、でもやっと納得。

イブの日なのに割と人が集まってくれていたのは

きっと高地さんが事前に私が来るってことを伝えてくれていたのかなって。

自惚れかもだけど、

なんだかその優しさと気遣いに
心が温かくなった。

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