大男6人とのシェアハウス (ページ2)

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02.無愛想な男ページ2

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取り敢えずキャリーバッグを持って東京駅の改札を出た。

自分が住んでいた街より当然だけど人が多い。

東京に初めて来たわけでは無いけど
ほんの数回しか来たことのない私にとって何もかもが新鮮で少し怖かった。

何がしたいとかそういうのはなかった。

あの街から逃げたくて
ただ遠くに行きたくて

東京に来ただけ。

強いて言うなら本当は一人暮らしがしたかった。

でも都会だから家賃は何処も高く、
私には住めるわけが無かった。

で、最終的に見つけたのが家賃の安かったシェアハウス。

シェアハウスなんて

って普段の私だったら思ったはずだけど

退社してすぐ途方に暮れていた私は
東京で安く住めるんだったら何処でもいい、ってヤケクソになっていたんだと思う。

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「この辺のはずなんだけどな.....」

下見で来とけばよかったと後悔した。

だってかれこれ2時間は歩いてる。

足も疲れてきたし、何より夜中で暗いからかどの家なのかが分かりにくい。

方向音痴の私が悪いんだけどね。

あれ、もしかして.........

東京にしては閑静な住宅街の中、

大きく" SixTONES HOUSE "と雑な手書きで書かれた表札が目に付く。

え、本当にここ？

でも確かネットで見た時に名前が
"SixTONES HOUSE "だった気がする。

そう少し不安になりながら突っ立っていると、

「うちになんか用？」

黒い大きめのフードを被った同世代位の男の人が

不振そうな目をしてこっちを見ている。

「.....えっと」

「もしかして新入り？」

その場で戸惑っている私のキャリーバッグに視線を向けて何か勘づいた様子。

コクっと頷いてみると

彼は何も言わずに私の前を通り過ぎていく。

そんな彼の第一印象は、無愛想な男。

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