とある軍の幹部事情！

34話　byクロ ページ37

「______……」
呼ばれた気がした。多分。
誰に？
ナガンレアかな？
震えてた弱々しい声。
あー、なんか…起きないとヤバそう。
重い瞼をこじ開ける。
「…あぁ…？」
「隊長！よかった…」

痛む体を無視して起き上がると今にも泣きそうなナガンレアと敵兵士を睨み付けているラファエルが居た。

「あー…？どうした…シケた面して…きれーな花畑が広がっているのにさぁ……」
「隊長それ、見ちゃいけない景色」
ラファエルの言葉にナガンレアが素早く反応し、慌てた様子で私の肩を持ち揺らし始めた。
「隊長死,なないで！！」

痛い痛い痛い痛い！
死んじゃう死んじゃう！！

とりあえずナガンレアを落ち着かせようと考えるが良いアイディアが思い浮かばずなんとなく立ち上がろうとする

「ダメ、まだ血が止まってない。義手になるよ」
「血……？義手？？？」

座るようにと釘を刺してくるラファエル。
良いじゃんかー、少しくらい……

「こんなもんどうってことないんだ」

一応確認しておこう。
痛む場所
腕、頭とか体 全体？
あと掠り傷など沢山。
折れた場所
腕と多分また違う所にひびが入っているかも……
ふむ。かなり重傷だね！

「ダメ、それに“こんなもん”って…隊長は血をなんだと思ってるの」

まだ終わってなかった、ラファエルの説教。うぅ…長いかな？
薮医者に似て良いのは腕前だけにして欲しいと、今初めて思った事は秘密にしておこう。

「血なんざ、洗っても洗っても取れないダルい以外ない。」
「…納得の『こんなもん』扱い」

あれ、なんか一人忘れてるよね、
……………そうだシーナだ！
キョロキョロと辺りを見渡すが何処にもシーナが見当たらない。
あるのは倒れた兵士のみ。

安全確保の為と部屋を見回っているラファエルの目を盗み立ち上がろうとするがナガンレアに止められた。

「どうしたの隊長？」
「シーナ、確か下に居たと思う。」
「回収してくる！」

バッと飛び出したナガンレアを止める事が出来なかったが大丈夫だ………




なんで？

なんで、近くにナガンレアの武器かな？ なんか似てるヤツがあるんだろうか

ヤバイね、敵の陣地で武器無し単独行動とか自“殺行為だよ？！

どどどどどどどどどうしたらぁぁぁぁ

「ら、ラファエル〜！！アイツ武器持ってるか？」

「何か言った？」

あ、この反応ＮＯだな。

「戻ってこぉぉぉぉい！！」

怪我など忘れて叫んだせいか体が痛みいつの間にかに気を失っていた

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