【続編！】 とある軍の幹部事情！

第82話　by技術開発班A ページ41

ご明察、私は捕獲要員です。機械に注射は必要ありませんし、そもそも注射針が通りませんから。念の為、後ほどメンテナンスの予定はありますが。


　はい、父も捕獲要員です。「流石に大人さ、注射くらい平気だよ」とのことなので、私と視覚を共有することで効率良く『注射嫌い同盟』の皆様追い詰めています。


　はい、今のところ追い詰めているだけで、捕獲には至っておりません。父曰く、「捕まえるより、誰かが捕まるところを見た方が面白い」とのことです。


　いいえ、反対はしました。したのですよ。皆様のお体のことを考えれば、なるべく早く注射を行うべきです。……しかし。


　誤解です！捕まるところが見たいなど、断じて考えておりません！私はそれほど悪辣な人間……アンドロイドではありませんから！


　そうです、そんなはずがありません。おやめ下さい、「アルベルトさんに似てきた」などとおっしゃるのは！私はただ、皆様の意思で注射をすることが一番だと感じたまでです！


　えぇ、ですから、誤解です。何度も言っているではありませんか。楽しくなどありませんとも。決して、楽しんでなどおりません。


　きっと皆様、逃げ惑ったり、あらゆる手段を使って姿を隠したりするのでしょう。もしかしたら、何か細工をしてくるかもしれませんね。


　どう対処するかが、私の腕の見せ所なのでしょうがね。さて、そろそろ向かわなくては。全く、考えるだけで大変です。


　……え、笑っている？私が？


　まさか、見間違いでしょう。


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レイブンと立ち話をした職員A視点。
ちょっとアルベルトに似てきたレイブン。

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