【続編！】 とある軍の幹部事情！

第80話　byナガンレア ページ39

(モシン目線)
……今僕は壁にもたれかかって目を閉じている。
ここは牢獄。沢山の非道を行った僕にふさわしい場所。

……僕は思うよ。やっぱりこの国はおかしい。
戦争裁判で無罪になっちゃうなんてさ……

「モシンー？」
「…お姉ちゃん」

どうやら…あの事件のことは跡形もなく抹消されたらしい……
…真実を知ることはないんだろうな。

「もう、私はお姉ちゃんじゃないんだから……そうじゃなくて、そろそろ出よ？」

そう言われた後、僕の細い腕を引きながらどこかに向かって歩き出した。

〜〜〜〜〜〜

これから私が向かうのは、役所。
そこである重要な事をするためだから。

少し歩くと役所に着いた。

「例の件大丈夫？」
「はい、できてますよ。後はお二人のサインさえあれば」

混乱するモシンに声を掛ける。

「モシン、君一人だと色々と大変だからさ」
「…これって……？」

驚きを隠せないモシン。それもそうかもね。

『モシン・K・バニッシュ』

そう書かれている紙を渡したから。

「えっと……家族、いたほうがいいと思ってさ。私でよかったらどうかな？」
「……お姉ちゃん、とても嬉しいよ…とっても」

嬉しさで涙を流す「弟」
彼は自由になった。国の枷から解放された。

その後の話は元々「武器商人になって世界を飛び回りたい」そう言っていたので支度をした後、その日の夜にこの国を出て行った。


…さてと、そろそろ寝ようかな。
そう思った時、机から一枚の紙が落ちてきた。

『健康診断のお知らせ』

…あ、明日……健康診断…
注射、あの注射が……嫌だ、嫌だぁあああ！！！

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