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「は?」







大真面目に発した私の言葉に怒りを露わにした彼女達の雰囲気は今にも殴りかかってきそうな、さっきまでとは桁違いのもので、内心震える。

それでもその恐怖にも勝てるくらい今の私は彼女たちに怒っていた。







「だから、言ってる意味が全然わからないって言ってるの。」







今度は私が腕を組んで5人をきつく睨みつける。








「私だって井上くんと知り合って少ししか経ってないからわかったようなことは言えないけど、あの人は陰で人のこと悪く言うような人じゃないと思う。」

「…そんな、」

「井上くんはほんとに嫌だったら私に直接言うと思うよ。
もう付きまとわないで、って。
それに、」








5人が黙っているのをいいことにそのまま言葉を続ける。







「まだ付き合ってもいない人に井上くんに付きまとうななんて言われる筋合いないし。
こんな1人を大勢で追い詰めるような卑怯で汚い人に負けるわけもないし、こんなことじゃ私は彼を好きでいることはやめな…、」


「うるさい!」

「……いっ、」







彼女の叫び声とともにパンッと高い音が響き、左頬に熱が走ったことから叩かれたことを悟る。









「こっちが黙ってるからって調子乗らないでよ!
瑞稀くんは私と付き合うんだから!」

「……付き合えるもんならさっさと付き合えばいいんじゃない?
さすがに私だって彼女持ちの人にはアタックできないから。」

「じゃあ今すぐやめてよ。」









…さっきから話が堂々巡りで全く前に進まない。
余計いらいらしてきた私は深くため息をついた。









「だから、そういうことは有言実行してから言ってよって。
もう話にならない。」








この私の態度が余計彼女の逆鱗に触れたようで再び叩くように腕が高く上げられる。
ああ叩かれるな、そう思っても私は決して彼女から目を逸らさなかった。

そしてその手が勢い良く振り下ろされて―








「ねえ、」

「……?」








私には当たらなかった。

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みぃ(プロフ) - みいさん» ありがとうございます!最近ちょっと行き詰まっててノロノロ更新でごめんなさい......(*_ _) (2020年3月18日 23時) (レス) id: 94b7ce129f (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 更新待ってました!続き楽しみにしてます(^^) (2020年3月18日 21時) (レス) id: 57d452a263 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みぃ | 作成日時:2020年2月26日 0時

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