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その声に恐る恐る振り返るとさっきまで教室の入口にいたはずの５人がものすごい形相で腕を組んで立っていた。
「……あー、えっと……
……私は田中花子ですが……？」
人違いですよ、と適当な名前を言って目を逸らすとがしっと顎を掴まれる。
と、同時にこれまたものすごい形相で立ち上がった麗ちゃんに内心ニヤニヤしながら視線で大丈夫だと伝える。
「田中花子なんてそんな例文によく出てくるような名前あるわけないでしょ！
あんたが猪狩Aってことは知ってるんだから黙って着いてきな。」
……全国の田中花子さんに謝れ。
そんなことを思いながら目の前の鬼？悪魔？みたいな顔を見上げていたがどうやらこれ以上白をきるわけにはいかないようで、顎を掴むその手にどんどんと力が込められていって、結構痛い。
「……あーもうわかったよ、私が猪狩Aだけど何か用？」
私の顎がもぎ取られる前に、と軽くため息を吐きながら言うと顔を見合わせた５人。
「じゃ、ちょっと着いてきて。」
ぱっと手を離して歩き出した５人に着いていこうと立ち上がると後ろから掴まれた腕。
「麗ちゃん？」
「着いていくことないよ、何されるか……」
その手は心配そうに眉を下げる麗ちゃんのもので、思わず笑みが浮かぶ。
「麗ちゃんがデレた……！かわいい！」
「…は？私は本気で心配してるんだからAももっと真剣に、」
「大丈夫だよ、私は。」
だから行ってくる、と言った私に渋々手を離した麗ちゃんからは不服オーラが滲み出ていて。
「なんかあったら殴るなり蹴るなりして逃げてくるんだよ。」
「麗ちゃん過激……」
そんなことを言いながらも彼女が心配してくれることが嬉しくて、なんならずっとそのデレモードでいてくれない？なんて調子に乗ると、早く行け、なんて。
いつもの絶対零度の麗ちゃんに教室を追い出されたけど。
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みぃ(プロフ) - みいさん» ありがとうございます！最近ちょっと行き詰まっててノロノロ更新でごめんなさい......(*_ _) (2020年3月18日 23時) (
レス) id: 94b7ce129f (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 更新待ってました！続き楽しみにしてます(^^) (2020年3月18日 21時) (レス) id: 57d452a263 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぃ | 作成日時：2020年2月26日 0時
