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それからというものの、
「井上くん！おはよ！」
「……おはよー」
次の日─
「井上くん！今日かっこいいね！」
「そりゃどーも」
また次の日─
「井上くん、今日も好きです！」
「…はいはい、」
またまた次の日─
「付き合ってください！」
「ゴメンナサーイ」
毎朝井上くんが登校してくると教室まで押しかけ、冷たくあしらわれながらも無理やり会話をする日々が続いた。
そんなある日の夜のこと……
「ね、蒼弥！」
「……」
「蒼弥くん！蒼弥蒼弥蒼弥そ……」
「うるっさいな、何？」
私は生意気だけど意外と可愛い弟、蒼弥の部屋にいた。
「ね、何これ！？びっくりしたんだけど！」
家に帰ると部屋の机に置かれていた可愛い髪ゴム。
その横にはおめでとうとだけ書かれたメモが置かれていた。
「何これって今日姉ちゃん誕生日でしょ。」
「……え、」
「……え？」
「すっかり忘れてた……」
呆れたと蒼弥はため息を着くけどしょうがない。
正直最近の私は井上くんのことで頭がいっぱいで自分のことを考える余裕なんて少しもなくて……
「……これ、蒼弥が自分で選んだの？お店行って？」
「……そうだけど、」
「こんな可愛いやつを？」
「だからそうだって言ってんじゃん。」
ぶっきらぼうに小さくそう言って首に手を当てて顔を背ける蒼弥の耳が真っ赤で。
あはは、可愛いーなんて揶揄える……わけがなかった。
ニヤニヤしながら顔を覗き込んだ私を真っ直ぐに見つめ返した蒼弥はすっかり元に戻った顔色で爆弾を投下した。
「姉ちゃんさ、好きな人出来たでしょ。」
「……っ！？」
「わかりやすいんだよねー。昔から。｣
「嘘……」
「せっかく可愛い髪ゴム選んだんだからそれつけて明日から頑張りなよ。」
「……うん。」
生意気だし、その笑顔は意地悪以外の何者でもないけどやっぱり蒼弥は可愛い弟だな、なんて。
聞いてないから、と鬱陶しそうな蒼弥に井上くんがどんなにかっこいい人かを伝えたり。
そんな呑気なことをしていた私はこの髪ゴムがどんな大事件を起こすかなんて全く考えてもいなかった。
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みぃ(プロフ) - みいさん» ありがとうございます！最近ちょっと行き詰まっててノロノロ更新でごめんなさい......(*_ _) (2020年3月18日 23時) (
レス) id: 94b7ce129f (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 更新待ってました！続き楽しみにしてます(^^) (2020年3月18日 21時) (レス) id: 57d452a263 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぃ | 作成日時：2020年2月26日 0時
