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『彼のことを知りたい』
とは言ったものの、クラスが違う彼のことをどう知ればいいのか。
次の日の授業中、先生の話そっちのけで悩んでいたが、そのチャンスは意外と早くやって来た。
それはその日の休み時間の事だった。
「優斗、」
「ん？あ、どうした？」
聞き覚えのある声が優斗くんを呼び、その声に応える優斗くんの声が聞こえる。
私は伏せていた体を起こし、ぼーっとしながら優斗くんの席に目を向けた。
と、それまでの眠気が一瞬で吹き飛んだ。
「……あっ！？」
思わず立ち上がって声を上げ、その自分の出した声の大きさに慌てて口を塞ぐ。
「A…？どうかした？」
「…え、あ、なんでもない！」
隣から驚いたように見上げてくる麗ちゃんに慌てて返し、席に着こうと顔を上げるとちょうどこっちを見た"彼"と目が合った。
「…っ、」
慌てて目を逸らして席に座ると動揺からか思い切りバランスを崩す。
「……痛っ、」
体を支えるためについた左手が昨日の怪我の痛みを訴えた。
「A大丈夫！？」
「うん、大丈夫。ちょっと痛んだだけだから。」
慌てて駆け寄ってくる麗ちゃんを手で制し、ゆっくりと体勢を立て直す。
「ちょっとほんとに気をつけてよね。
すぐ怪我するんだから。」
「はーい」
ほんとにもう…とぶつぶつ呟く麗ちゃんにごめんごめん、と返していると後ろから私の名前を呼ぶ声が。
「A、左手大丈夫？」
「え、あ、うん……」
心配して見に来てくれたのであろう優斗くんの声に返事をしながらも私の視線は彼の隣にいる人に釘付け。
「気をつけて。」
たった五文字。
その五文字を聞いただけで自分の体温が急に上がるのを感じた。
ああ、ダメだ。
「井上くん、」
「……ん？」
「好きです。」
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みぃ(プロフ) - みいさん» ありがとうございます！最近ちょっと行き詰まっててノロノロ更新でごめんなさい......(*_ _) (2020年3月18日 23時) (
レス) id: 94b7ce129f (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 更新待ってました！続き楽しみにしてます(^^) (2020年3月18日 21時) (レス) id: 57d452a263 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぃ | 作成日時：2020年2月26日 0時
