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「……好き……?」
「あーあーごめん気にしないで、うん大丈夫、そんなことないよな、」
「そっか…」
思い出すだけで暖かくなる心、
彼のことが気になってしょうがないわけは…
「好き…?」
好きな人なんてしばらくいなかったし、彼は今日会ったばかりで存在すらも知らなかったような人で…
「いや待て。」
「え、」
「A、今ならまだ引き返せる。
あいつはやめた方がいい。」
「なんで?」
「あいつ、女子には元々冷たいのに自分のこと好きなやつには余計冷たくなるんだよ。」
まさか、Aがあいつのことを…と崩れ落ちたかと思えば急に立ち上がって再び肩を掴む優斗くん。
「情緒不安定だね。」
「違う!心配してるんだって!」
「じゃあ大丈夫だよ、井上くんすっごく優しかったから。
…ほらこれ、井上くんが手当してくれたの。」
そう言って手当てをしてもらった左手首を見せ、普通に優しかったよ、ちょっと話したし、と告げると、優斗くんは口をあんぐりと開けて信じらんない…と呟いた。
でも、と私は優斗くんの顔を見上げる。
今日会ったばかりだし、まだ彼がどんな人なのかもわからない。
優斗くんの言う通り冷たい人なのかもしれない。
だからね、
「まだ好きかなんてわからないよ。」
でも今日会った彼は優しくて暖かい人だったから。
私の言葉に安堵の表情を見せ、ホッと胸を撫で下ろす優斗くんを見上げて言葉を続ける。
「でも井上くんのこと、
……もっと知りたいって思う。」
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みぃ(プロフ) - みいさん» ありがとうございます!最近ちょっと行き詰まっててノロノロ更新でごめんなさい......(*_ _) (2020年3月18日 23時) (レス) id: 94b7ce129f (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 更新待ってました!続き楽しみにしてます(^^) (2020年3月18日 21時) (レス) id: 57d452a263 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みぃ | 作成日時:2020年2月26日 0時