07 Mizuki.I ページ7
―Mizuki Side―
「あのさ、Aこの後…」
もう花火に誘うなら今しかないと思った。
幸運なことにはしもっちゃんも作ちゃんも前で見たい!と言いながら消えてくれたおかげでAと2人きりになり、特に邪魔もない。
高校生活最後の学校祭。
このチャンスを逃したらもう次はない。
そう思って意を決して口を開いたのに、
『瑞稀くん、ちょっといい?』
また大事な所で遮った声。
…空気読んでよ、
そうは思っても言うわけにはいかないから心の中に必死に閉じ込める。
この子の表情と後ろにいる女子達の盛り上がり具合から用事は多分花火のことだろう。
でも俺は今、Aを誘おうとしていて、この子と見るつもりはないから断る以外の選択肢はなく、あーえっと…とAの方を見る。
しかし、
「行ってきたら?」
「…っ。」
俺が何かを言う前にAの口から発せられた言葉はそんな言葉で、心做しか冷たく聞こえる声音に背筋が凍った。
行かないで、という言葉を期待していたわけではない。
それでも少し戸惑うような素振りくらいは見せてくれたら、と思ったのにAの表情は無だった。
「…じゃあ、行こっか。」
そう女の子に声を掛けて嬉しそうに頷いたその子とAに背を向けて歩き出す。
Aがそう言うならとりあえず話は聞く。
でも、だからってAを諦める気はもう全くなかった。
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あや(プロフ) - 嬉しすぎます!ありがとうございます! (2019年12月28日 22時) (レス) id: 932c67e408 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - あやさん» はじめまして!ありがとうございます!今のところ付き合ってからのお話を番外編に書こうかなーと思っています!なんかリクエストがあったらTwitterまでお願いします (_ _*) (2019年12月26日 14時) (レス) id: 94b7ce129f (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - みぃさんはじめまして!このお話しもっと読みたいです(;_;)付き合ってからのお話しもぜひ書いてください! (2019年12月26日 1時) (レス) id: 932c67e408 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 美李愛さん» 2年ですか!これからも楽しんでいただけると嬉しいです!! (2019年12月24日 21時) (レス) id: 94b7ce129f (このIDを非表示/違反報告)
美李愛(プロフ) - 瑞稀くんは2年位好きだけど最高です! (2019年12月23日 19時) (レス) id: 0382d94ee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みぃ | 作成日時:2019年12月14日 21時