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「だって、未だにさっきの花火でのこととかも現実味がないっていうか…。」
「じゃあもう1回はっきり言うよ。」
私の手をしっかりと握って向き合い、柔らかく微笑む彼の笑顔に3年前、彼を初めて見た時の今よりもまだ幼かった笑顔が重なる。
普段は丸くてパチッとしてる目が、笑ったら細くなってくしゃっとしたような顔になる、そんな笑い方がずっと頭から離れなかった。
…たった1回、見ただけだったのに。
「…A、」
…ねえ、瑞稀。
「俺は…」
…あの日まで中身も知らないで一目惚れする人の気持ちなんて分からなかったけど、一目惚れってほんとにあるんだね。
私の一目惚れの相手は他の誰でもないあなたでした。
他の男子なんて全く目に入らないどころかみんな同じ顔に見えちゃうくらい3年間ずっと瑞稀しか見えてなくて。
「俺は、Aが好きです。」
こうやって向き合って、今こんな言葉を聞くことになるなんて思いもしないくらい遠い人だと思ってた。
「A、俺と付き合ってください。」
そう言って手を差し出して頭を下げる彼の手は少し震えていて、それさえも愛しく思える。
「…っお願いします!」
涙で顔もぐちゃぐちゃだったけど、その手を取って勢いよく彼の腕の中に飛び込んだ。
「あー、もうすっげー嬉しい。」
「私の方が嬉しいよ、絶対。」
「そう?」
「だってこの世の誰よりも瑞稀のこと好きな自信ある。」
そう言った私に嬉しそうに私の大好きな笑顔を見せた彼は、絶対離さないからね?と目を細めた。
…片想い?
…両片想い?
ーううん、今日からずっと両想い。
ー終ー
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あや(プロフ) - 嬉しすぎます!ありがとうございます! (2019年12月28日 22時) (レス) id: 932c67e408 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - あやさん» はじめまして!ありがとうございます!今のところ付き合ってからのお話を番外編に書こうかなーと思っています!なんかリクエストがあったらTwitterまでお願いします (_ _*) (2019年12月26日 14時) (レス) id: 94b7ce129f (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - みぃさんはじめまして!このお話しもっと読みたいです(;_;)付き合ってからのお話しもぜひ書いてください! (2019年12月26日 1時) (レス) id: 932c67e408 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 美李愛さん» 2年ですか!これからも楽しんでいただけると嬉しいです!! (2019年12月24日 21時) (レス) id: 94b7ce129f (このIDを非表示/違反報告)
美李愛(プロフ) - 瑞稀くんは2年位好きだけど最高です! (2019年12月23日 19時) (レス) id: 0382d94ee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みぃ | 作成日時:2019年12月14日 21時