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「瑞稀…くん…?」
「…。」
また考え込むように目線を落としていて目が合わない。
…さっきの子はどうしたんだろう。
ぐるりと見回してもそれらしい人はいない。
それどころか私達の周りは人が1人もいなくて、みんなといたグラウンドのざわめきが嘘のように異常に静かだった。
「…瑞稀くん、さっきの子と花火行ったんじゃなかったの?」
「…あの子のことは、断った。」
「そっかそっかー断ったんだ、
……ん?断った!?」
「うん。」
「え、なんで?」
「それは……他に見たい子がいるから、」
「…。」
あんなに可愛い子を断った上に、相当走ったのかこんなに汗もかいていて、そして私と今2人でここにいる。
そして極めつけは他に見たい子がいるから断った、と言う発言とさっき言いかけたこの後…という言葉。
こんなに私にとって好都合なことが揃っていて期待しない人がいるわけがない。
そんなことを考えながらそれって、と呟いた私に瑞稀くんは頷いて口を開いた。
「俺が一緒に花火見たかったのはAだよ。」
「…。」
急に告げられたそんな嬉しすぎる言葉に感極まってしまって上手く言葉を返せない。
「こんな風に強引に連れて来ちゃってごめん。
…一緒に見てくれる?」
「うん!」
こんな幸せでいいのか、そう思いながらも目の前で柔らかく微笑む彼に笑顔で大きく頷いた。
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あや(プロフ) - 嬉しすぎます!ありがとうございます! (2019年12月28日 22時) (レス) id: 932c67e408 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - あやさん» はじめまして!ありがとうございます!今のところ付き合ってからのお話を番外編に書こうかなーと思っています!なんかリクエストがあったらTwitterまでお願いします (_ _*) (2019年12月26日 14時) (レス) id: 94b7ce129f (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - みぃさんはじめまして!このお話しもっと読みたいです(;_;)付き合ってからのお話しもぜひ書いてください! (2019年12月26日 1時) (レス) id: 932c67e408 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 美李愛さん» 2年ですか!これからも楽しんでいただけると嬉しいです!! (2019年12月24日 21時) (レス) id: 94b7ce129f (このIDを非表示/違反報告)
美李愛(プロフ) - 瑞稀くんは2年位好きだけど最高です! (2019年12月23日 19時) (レス) id: 0382d94ee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みぃ | 作成日時:2019年12月14日 21時