りょうかたおもい ３ M.I

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こんな状況なのに離さないよ、その言葉にキュンとして苦しくてたまらない私はもう末期だろう。



…苦しいのは力が強すぎるからかもしれないけど。









「A、返事は？」









でもこんな、瑞稀くんと同じ気持ちになってしかも抱きしめられる日が来るなんて1年生の時、一瞬で彼に恋に落ちた私は思ってもいなかった。









「…ねえ、A。」


「わ、痛い痛い痛い！死ぬって！」


「離してほしかったら他の男には触らせないって約束してくださーい。」


「約束！するから離して！」









瑞稀くんの前でこんなに大きな声を出したのは初めてかもしれない、ってほど叫ぶように約束する、と言ったらやっと緩んだ腕。









「潰れるかと思った…」


「Aが悪いんじゃん。

あ、そーだ、1つ言っておくけど俺普通の人よりちょっと重いかもしれないから気をつけてね、」


「…"ちょっと"？」


「そう、ちょっと。」









ちょっとだよ？と妖しげに笑う瑞稀くんに悪寒が走るけど私も大概だと思うから。









「…お互いさま、かもね？」


「重いのなら大歓迎。

浮気したら許さないからね、」









瑞稀くんはそう言うけど3年間ほかの男子に気持ちがブレることなくずっと好きでいた私が浮気なんてできるはずがない。









「…瑞稀くんこそ、モテるんでしょ？
涼くんが言ってた。」


「たとえそうだとしても俺はAしか見てないから安心してよ、全部振ったし。

それよりさー、俺はAがはしもっちゃんのこと大好きなことの方が気になるんだけど？」


「…っ好！？」


「だって俺と話してても涼くん、涼くんって言うし2人でいる時すっごい楽しそうだし、なんかはしもっちゃんにはすごく懐いてる感あるよね。」

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