りょうかたおもい M.I

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「あの、さ、私自己紹介してないよね。

なんで最初から名前知ってたの？」







そう聞いた私に少し黙り込む涼くん。






「今から話そうと思ってたことに関係するんだけどさ、俺今日会う前からAちゃんのこと知ってたんだよね。」








どういうこと？と頭にクエスチョンマークを浮かべる私。




でも、前から知ってたのは私も同じで、








「私も涼くんのこと知ってたよ？

今日びっくりしたもん。」







そう言った私にだろうね、と呟いて






「Aちゃんの中では井上瑞稀くんの親友認識でしょ？」







…爆弾を投下した。








「…っ！？」








驚きのあまり声を出せなくなった私の前であれ？固まっちゃった？と、手をひらひらと振る涼くん。







「…なんっ…で…。」


「今日Aちゃんと会った時からこれ聞こうと思ってたんだよねー。


Aちゃん、いつも瑞稀のこと見てるでしょ？俺いつもあいつといるから分かっちゃってさ、それで覚えちゃったんだよね。」







まあ、他にも理由はあるんだけど、そう後に付け加えた言葉が聞こえなかったくらい私は動揺していた。







…涼くんにバレてる？








…ってことは井上くん本人にもバレてるかもしれない、ってこと。








もし、いつもあいつこっち見てんな、キモ。とか思われてたら、そう考えただけで死にたくなる。







「…Aちゃん、瑞稀のこと好きなの？」



「…わからない。」








確かに井上くんのことはほんとにほんとに大好きだ。








でも私は今彼を諦めて忘れようとしていて、好きと言っていいのかわからない状態。

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