ワケが7個 ページ8
桜場女子大付属...。
そんなお嬢様高校を辞めてまで三鷹に来る理由がわからない。
そんな私の気持ちを悟ったのか悟ってないのか、
昴が瞳に私と全く同じことを聞いた。
昴「お前なんで三鷹に来た?」
瞳「ここに引っ越してきたからよ。」
昴「でも近くには女子高の“藍璃”も進学校の“卯玄”もある。なのに三鷹を選んだ理由はなんだ。
答えろ。」
昴に、いや、この生徒会メンバーに嘘なんか通用しない。
一見馬鹿そうな優斗と陵も、人を見る目と嘘をついてるかどうかを見分けることだけは上手いから。
瞳は間を開けて言った。
瞳「...名前で選んだのよ。“藍璃”とか“卯玄”より“三鷹”の方が強そうでしょ?」
________なんだ。
本当に、瞳は他の人とは違うみたいだ。
昴「...くっ、ははっ!なんて理由だ。」
カナ兄達は呆然としている。
簡単には信じられないかもしれない。
......だけど、瞳なら、もしかしたら____。
昴「なぁ...。」
昴は何かを考えるようにして言った。
瞳「なんですか、生徒会長。」
____なんだろう。とてつもなく物凄いことを言いそう。
昴「____契約変更だ。お前、俺の女になれよ。」
________今、なんて言った?
昴[俺の女になれよ]
瞳「はぁぁぁ!?」
......うん、わかるよ。その気持ち。
急に何言ってんだ!?
瞳「突然過ぎて言っている意味がわからないけど理由と目的は?」
昴「理由はお前が気に入ったから。目的は...まぁ、女除けとか色々だ。」
瞳「聞いておいてなんだけど、貴方とお付き合いする気はないわ。他の子を当たって。」
ねぇ、これは、元々陽平が設置していたあの壺が割れるんじゃないかな。
うわ、めっちゃ卑怯。
昴は瞳に帰っていいと言った。
瞳はそうと言って生徒会室から出ようとした。
____その時だ。
ガシャーーーン!!!
____うん。だろうね、わかってた。
瞳「私、ぶつかった覚えはないけど?」
昴「お前...割ったな。」
当たってない当たってない。陽平がスイッチを押したらその壺が割れただけ。
瞳「.........弁償するわ。いくら?」
昴「6000万。」
瞳「ろっ!?」
瞳は真面目に答えてと言うが、昴は松木松陰の壺だと言い張る。
瞳がわかったと言おうした時、昴が言葉を重ねてきた。
昴「まぁ、弁償してもらってもこっちとしちゃ許せないんだ。形見だよ。優斗のじいさんのな。」
あぁ...凄い瞳焦ってる。
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作者名:小林 | 作成日時:2018年10月20日 14時