ワケが５個 ページ6
『私は秋山 A。私も瞳と同じクラスだよ。仲良くしてくれると嬉しいかな。よろしくね。』
にこっと瞳に笑いかける。
瞳は驚いたように目を丸く見開く。
優斗｢次はリョー君！｣
綾はあまり乗り気じゃないみたい。
いつにも増して眉間に力が入ってるし。
綾｢ﾁｯ!しゃーねーな。藤城 陵。二年会計。｣
めっちゃ投げやりだな...。
綾｢ジロジロ見んな。貧乳。｣
瞳｢はぁっ！？貴方ねっ！｣
『...綾、女の子に貧乳は酷いよ。』
綾｢あ？うるせーよ。｣
奏｢まぁまぁ〜、ここは穏便に〜。｣
カナ兄が煙草を吸いながら言う。
そんなカナ兄に瞳が目ざとく注意をする。
やっぱこの子珍しいなぁ。
瞳がした注意に対してカナ兄はこれは電子タバコだと言い張る。
瞳｢さっき火つけてたの見たわよ｣
奏｢.........。秋山 奏。ピチピチの高校二年生。副会長代理でAのお兄ちゃん。好物は女。｣
カナ兄は色気を出しながら瞳に言った。
瞳が頭に手をやるのが見えた。...顔色悪い。
残りは昴だけだね。
昴｢陽平｣
陽平｢彼は暁 昴。二年生で生徒会長。この学校で穏便に暮らしたいなら逆らわない方が身のためだよ。｣
瞳は目立ちたくなさそうだったからこの発言は結構クるんじゃない？
陽平｢じゃあ最後は瞳ちゃんだね。｣
瞳｢なんで私が？｣
陽平｢契約するならお互いのことを知っておかないと。そうしなきゃ帰れないよ？｣
うわ...、陽平普通に脅迫してるじゃん。
瞳は仕方ないとでも言うように間を開けて言った。
瞳｢華月 瞳。転校生。クラスは...吉良優斗と秋山Aと同じらしいわ。｣
優斗｢らしいって！フルネームだし、僕泣いちゃうー。｣
『そーだそーだー！』
瞳｢それで、どんな契約なの？｣
え、普通にスルーされたんだけど。
本当に面白いなぁ、瞳は。
瞳｢説明してくださるのよね？｣
昴｢＿＿＿＿単刀直入に言えば、髪の色を変えろ。｣
瞳｢どういう...こと？｣
昴｢そのままの意味だ。俺と同じ色にするな。｣
俺と同じ色にするなって...もともとは皆黒髪なんだけどね。
瞳｢理由を聞いているのよ。｣
『昔からの風習みたいなもんだよ。』
昴｢三鷹には会長と同じ髪色にできない決まりがあるんだよ。｣
...さて、瞳の反応はどうかな？
ほかの女の子と同じだったらつまんないなぁ。
＿＿＿＿でも、瞳の反応は、誰も予想していなかったものだった。
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作者名：小林 | 作成日時：2018年10月20日 14時
