ワケが2個 ページ3
いつも生徒会室にいる私達だけど、今日はちゃんと教室にいる。
優斗「ねぇねぇー、Aちゃんー。転校生、いつ来ると思うー?」
癖のある喋り方で話しかけてくるのは隣の席の優斗。
生徒会役員、会計補佐。
『さぁ...。HRが始まる時じゃないの?』
優斗「そっかー。」
優斗の見た目をパーっと説明すると、
赤い髪にちょんまげってことかな...。
あと、顔が整っている...。
基本ここ、三鷹の生徒会の人は顔が良い。
人気投票で決まるから。
キーンコーンカーンコーン...
ガラッ
先生が入って来た。
先生「え、っと、今日は転校生が来ます」
先生がそう言うと、たちまち生徒は騒ぎだした。
『うるっさ...』ボソッ
隣の優斗には聞こえてたみたいで、
優斗「シーッ!そういう事は、言わないように!」
と言われた。
なぜ...。
聞くと、イメージが崩れるから、らしい。
別にイメージなんてどうでもいいのに。
先生「じゃっ、入ってください」
________ガラッ
『わ...』
思わず声に出てしまった。
だって、その転校生、
『________黒髪...』
しかも、かなり綺麗な女の子...。
先生「綺麗な子でしょう?先生も驚きました。仲良くしてくださいねー。」
____なんと言うか、シーンとしている。
驚いているんだろうね。黒髪の子が来るなんて。
恐れ知らずなのか、...狙ってなのか。
...知らないけど。
先生「じゃあ軽く挨拶してもらおうかな」
どんな自己紹介するんだろ...。
いろんなシチュを想像してみる。
...けれど、どのシチュとも、違った。
瞳「華月 瞳です」スッ
____え。
その、...えーと、瞳?は名前だけ言って席へ行った。
...想定外だ。
ピコピコと聞こえたから横を見ると、優斗がメールを打っていた。
...高校生なのだから、そのタップ音は辞めた方がいいと思うのだけど、
そのままHRは終わった。
____キーンコーンカーンコーン
優斗「そろそろカナちゃん達来ると思うよ」ボソッ
...そう。
「「「「きゃああああああ!!!!」」」」
『...来たみたい』
優斗「そうだねー。凄いわかりやすいよね。毎回」
奏「____噂の転校生ちゃん発見〜。」
...、カナ兄。と、綾がドアによっかかりながらこっちを見ていた。
綾「おお、マジだ。綺麗めじゃん?」
その言い方、オッサンっぽい。
口が裂けても言えないけど。
奏「優等生って感じだねぇ。」
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作者名:小林 | 作成日時:2018年10月20日 14時